第一生命ホールディングスは、国内の全社員約5万人に対し、2026年4月から平均約7%の賃上げを実施する方針を発表した。この人的資本投資にはベースアップのほか、営業職員向けの支援策などが含まれている。なお、現時点ではこの方針は組合交渉中であり、最終決定ではない。
第一生命HDにおける今回の賃上げ方針は、固定給職員(内勤職及び営業職指導者層)約15,000人を対象に月額13,000円のベースアップを実施するという内容だ。昨年実施したベースアップ(一律10,000円)を上回る額で、2年連続となる。また、営業職員約35,000人に対しては月額11,000円のベースアップを実施し、更に営業活動支援費として年間40,000円(月換算約3,000円)を補助する。営業職員に対しても物価動向を考慮し、連続して1万円以上のベースアップが行われる。
今回の賃上げでは、昨年度に対し固定給職員は実質3,000円、営業職員では約4,000円(ベースアップ1,000円+営業活動支援費年40,000円)増額されるかたちとなる。今後、検討中の人事施策や定期昇給、利益還元施策も含めて平均約7%の賃上げを実施する方針だ。あわせて新卒基幹総合職G型・学卒の初任給も、2025年実績の335,560円から約19,000円増額の354,000円に改定される見込みである。
近年、第一生命HDでは賃上げを継続しており、2023年度に5%、2024年度および2025年度には3年連続で7%の賃上げを実施している。人的資本投資のさらなる強化を掲げ、優秀な人材確保と従業員エンゲージメント向上を背景とする施策が続いている。
また、2027年4月より人事制度そのものの抜本的な改定も予定されている。具体的には、年齢や採用形態にとらわれない役割・成果重視の処遇や、高度専門人材・若手社員への柔軟な報酬設定を導入予定である。さらに、内勤職については同意を伴わない転居をともなう転勤の廃止を進めるなど、キャリア選択肢の拡大も図られる予定だ。転居をともなう転勤を選択した社員へは月額最大16万円の手当の支給や、単身赴任者へのサポートの拡充も計画している。
第一生命HDは「人財エンパワーメント戦略」を掲げ、社員一人ひとりの専門性・生産性向上による持続的成長と企業価値の向上をめざしている。今後も労働組合との協議を経て正式決定される見通しだ。
【関連記事】
・男性育休取得率77.9%に上昇、女性管理職比率は10.1%で伸び悩む—人的資本3年推移分析
・アビームコンサルティング、人的資本経営領域における支援体制を強化 安部和志氏が顧問就任
・大和総研、人的資本経営を支援するウェルビーイングプラットフォーム「ハービット」の提供を開始
