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人的資本経営の本質

人的資本経営のデータ活用基盤となる「報酬テック」とは──組織の公平性を担保しつつ競争力を高める

第2回

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 第1回では、施策を徹底して数値化することで経営と人事を紐づけて人的資本経営の施策品質を上げることについて、その考え方や事例を紹介しました。第2回では、経営戦略や事業戦略を実現するために行った人事変革の実例としての「報酬テック」について紹介していきます。

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人的資本経営を助ける「報酬テック」とは

 女性管理職の比率や従業員のモチベーションスコアが上がったことが、財務指標にどのように効いてくるのか。人的資本経営を行う上で重要な数値化ですが、過去のデータを集めて回帰分析を行い、効果があるかどうかを証明していくことはなかなか骨が折れる作業です。

 そもそもデータが欠損していたり、アンケートの取り方が経年で統一化されておらず正規化ができなかったりするため、すぐに証明できず、今行っている施策の有効性を説明することも難しい状況に陥りがちです。そのため、正規化したデータ取得の方法を設計して数年後に証明していくなどの中長期的なプロジェクトになることもあります。そうはいっても、目の前の課題は待ってくれず、施策は打たないといけない。そんなとき短期的にデータを活用しつつ効果を出していけるのが「報酬テック」です。

 報酬テックは、端的に表現すると「最先端のデータ主導型報酬決定プラットフォーム」です。評価制度の管理、報酬予算の管理、タレントマネジメントを同時に行うことのできるサービスとして、海外ではユニコーン企業も生まれるなど、注目を集めています。

 元々「Compensation Management」という人事領域があり、人事コンサルティングなどのサービスも提供されていました。2010年代後半から、米国の新興テック企業においても従業員から人種や性別による報酬格差が問題視されるようになり、この問題を解決することに特化したスタートアップ企業も誕生してきました。そのスタートアップ企業でHRテックの派生版として提供されているのが報酬テックです。

 日本でも、人的資本経営や人事データ活用の重要性の高まりに乗じて、2022年の後半から注目度が急速に上がってきており、最近ではこの領域のサービスを展開する企業も出てきました(筆者が代表を務めるPROJECT COMP社もその企業の中の1つ)。

 経営者が人事視点を持ちながら経営するために必要なサービスであり、人事が経営視点を持ちながら人事業務を遂行するために必要なサービスでもあり、経営と人事を繋げる特長があります。どの役員・従業員に報酬をどの程度付与するのが最適かを管理しつつ、データに基づく合理的な報酬決定で、社員のパフォーマンスを引き出す方法として注目されています。次に具体的な事例として、採用での報酬テックの活用方法を見ていきます。

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この記事の著者

田川 啓介(タガワ ケイスケ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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