Japan Innovation Nerworkは、日欧の15組織とともに、イノベーション・マネジメントシステムの導入をグローバルで加速するための「IMSネットワーク」を立ち上げ、活動を開始した。
1911年にシュンペーターが「イノベーション」を定義して以来、世界中で多くの組織がそれぞれの意思と役割を持って自らイノベーションを興し、また、イノベーションを興そうとする組織を支援してきたという。
イノベーションが定義されてから約100年後の2019年には、システマティックにイノベーションを興すための国際基準がISO56002「イノベーション・マネジメントシステム」として発行された。
これ以降、世界の多く組織で「イノベーション・マネジメントシステム(IMS)」という概念が認識され、ISO56002に沿ったIMSの導入が進んでいるという。IMSはイノベーションを自ら興している組織、イノベーションを興す支援をしている組織だけでなく、経済活動を行っているすべての組織に当てはまる概念であるとされているという。
このようなIMSの意図と重要性を認識している日欧の15組織が参加し、IMSに関するノウハウを共有してイノベーションを加速し、社会に新しい価値を創出していくために、2023年8月31日にIMSネットワークが設立され、9月26日の設立総会をもってその活動をスタートしたとしている。
今後もネットワークの趣旨に賛同する組織の参画を得ながら、年次の「IMSサミット」の開催、IMSに関するナレッジやノウハウの共有、IMSに関連するプロジェクトや研究活動の推進などを通じて、各国の組織におけるIMSの導入を加速し、イノベーションと経済活動の活発化、社会の革新、未来に向けた新しい価値の創出を図っていくと述べている。
IMSネットワークの概要
目的
イノベーションを組織的に興し続けるためには「システマティックなイノベーション」が重要であり、そのために、IMSを組織に組み込むことが重要であるという認識を持った世界中の企業・団体が集まり、IMSに関するナレッジとノウハウを共有することによって、IMSの導入とイノベーションの加速、社会価値の創造を図る。
組織形態
法人格を持たない、参加組織による任意のネットワーク
参加資格
IMSの重要性を認識し、同ネットワークのコミッティーによって参加承認を得た組織
参加種別
- IMSアクセラレーター:IMS導入支援、もしくはイノベーション加速支援を行っている組織
- IMS関連組織:IMSもしくはイノベーションに関する調査・研究・政策立案を行っている、もしくは関連するネットワークを構築している組織
- IMS実践組織:IMSを導入している(予定含む)、もしくはイノベーションを実践している組織
活動内容
- 「IMSサミット」の開催(年次):2023年は、10月27日に東京にて、スティーブ・ブランク氏と、Swatch共同発明者のエルマー・モック氏を基調講演に招いて開催
- IMSに関するナレッジやノウハウのネットワーク内での共有
- IMSに関連するプロジェクトや研究活動の組成と推進
- その他、IMSやイノベーションの促進に関連する活動
参加組織(立ち上げ時:アルファベット&50音順)
IMSアクセラレーター
- Amplify A.B.(スウェーデン):コミッティメンバー
- BSIグループジャパン(日本):コミッティーメンバー
- The International Society for Professional Innovation Management(イギリス)
- Japan Innovation Network(日本):コミッティーメンバーおよび事務局
- RISE Research Institute of Sweden A.B.(スウェーデン)
IMS関連組織
- Club de Paris des Directeurs de l’Innovation(フランス)
- Enter Espoo Oy(フィンランド)
- Future Center Alliance Japan(日本)
- Knowledge Associates International(イギリス)
- KTH Royal Institute of Technology(スウェーデン)
- The New Club of Paris e.V.(オーストリア)
- Peter Drucker Society Europe(オーストリア)
- 知識創造プリンシプルコンソーシアム(日本)
- 日本社会イノベーションセンター(日本)
- ビジネスモデルイノベーション協会(日本)