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人的資本経営の本質

人的資本経営を推進する“データ主導型”タレントマネジメントとは──テクノロジー活用による納得感の醸成

第3回

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人的資本経営を実践するための報酬テック

 人的資本経営を実現していく中で、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の推進のために女性管理職の割合を増やしていくことや、従業員のエンゲージメント向上によって生産性を上げていくことなどが重視されてきました。

 日本企業の自主的な統合報告書発行部数は世界一と言われていますが、一方で一部の海外投資家からは、日本のESGは低調なPBR(株価純資産倍率)やROE(自己資本利益率)の隠れ蓑になっているとの厳しい指摘もあります。

 現在求められているのは、コンセプトとしてのESGがPBRやROEにどのように効果があるのかを証明し、名実共に人的資本経営を実践していくことだと考えられます。その一つの手段として、報酬テックを活用したタレントマネジメントの事例を紹介していきます。

「女性管理職の比率を上げる」を実現するには

 女性管理職の比率を上げたいがなかなか実現できていないという企業も多いのではないでしょうか。あるいは「女性管理職の比率を上げる」というダイバーシティの手段が目的化し、評価の公平性を欠いてまで女性を管理職に登用している企業もあるかもしれません。本来は公平な判断の下、社員のポテンシャルを引き出すことで性別に関係なく有能な人材が出世する組織になることが理想であるはずです。

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 ではなぜ、女性管理職の比率が上がってこないのでしょうか。この原因を探ってみると、目標設定や評価の仕方に問題があることがわかってきています。私が目にしてきた中では、男性の部下には達成率3割の挑戦的な目標を設定するが、女性の部下には遠慮して達成率7割の相対的に低い目標を設定してしまうというケースもありました。管理職における男性比率が高い日本では自ずと上司が男性になる確率も高いため、このような状態になりやすい環境もあると考えられます。

 さらに、同じ成果を出した場合でも、女性の方が男性よりも自己評価が低くなる傾向があることもわかっています。自己評価が評価のプロセスに組み込まれている企業も多く、最初の自己評価の高低は最終評価にも影響を与えます。上記の目標設定の違いと相まって、勤続年数を重ねるごとに男女の格差が大きくなってくる傾向があると考えられます。

 また、女性と同じ傾向がZ世代にも見られており、水準の低い目標設定と自己評価の低さによって若手従業員が成長実感を持てず、早期退職をしてしまうような事例もあります。

 第2回で触れたとおり、報酬テックとは、「最先端のデータ主導型報酬決定プラットフォーム」として、評価制度の管理、報酬予算の管理、タレントマネジメントを同時に行うことのできるものです。上記のような男女格差や若手人材の早期退職などの課題解決に、報酬テック型のタレントマネジメントは有効なのです。次のページからはより具体的な方法を説明します。

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「逆算型」の目標設定で格差を解消する

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この記事の著者

田川 啓介(タガワ ケイスケ)

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