楽天インサイトは、「AIに関する調査」を実施し、その結果を発表した。同調査では、AIのイメージや生活への関与、仕事への影響などについて調査したという。
調査概要
- 調査エリア:全国
- 調査対象者:20~69歳男女
- 回収サンプルサイズ:900サンプルサイズ
- 調査期間:2024年3月7~8日
AIのイメージは「効率的に作業を進めることができる」が43.1%でトップ。40代以降は「セキュリティに懸念がある」と回答した人が増える傾向に
AIのイメージについて聞いたところ、「効率的に作業を進めることができる」(43.1%)が最も多く、「知りたい情報をすぐに教えてくれる」(35.7%)、「新たなビジネス機会の創出につながる」(29.6%)が続いた。年代別で見ると、「セキュリティに懸念がある(AIの誤作動やハッキングなど)」と回答した人は、40代以降増加する傾向がみられた(40代:24.9%、50代:34.3%、60代:36.7%)。
AIが自身の生活に関与することに対して良い印象を持っている人は全体の70%以上。理由は「時間短縮になるから」が53.8%でトップ
AIが自身の生活に関与することに対してどのように思うかを聞いたところ、「良い印象を持っている」計(「とても良い印象を持っている」(12.0%)と「やや良い印象を持っている」(58.8%)の合計)は70.8%であった。年代別では、40代の「良い印象を持っている」計が77.6%で、全体より5ポイント以上高い結果となった。
AIが自身の生活に関与することに対して良い印象を持っている人に理由を聞いたところ、「時間短縮になるから」(53.8%)が最も多く、「人間では起こり得るミスを減らすことができるから(データ入力での誤入力、文書作成での文法ミス、スペルミスなど)」(47.3%)、「自分では見逃してしまうようなモノやコトを見つけてくれるから」(37.8%)が続いた。年代別で見ると、「自分では見逃してしまうようなモノやコトを見つけてくれるから」の回答は年代が上がるにつれて増える傾向にあった(20代:23.6%、30代:32.5%、40代:39.0%、50代:41.3%、60代:50.4%)。
AIに任せたほうが良いと思う業務は「製品の在庫管理」、人間が対応したほうが良いと思う業務は「最終意思決定」がそれぞれトップ
AIに任せたほうが良いと思う業務と、人間が対応したほうが良いと思う業務をそれぞれ聞いたところ、AIに任せたほうが良いと思う業務は「製品の在庫管理」(53.7%)が最も多く、「経理処理」(52.3%)、「資料作成」(52.1%)が続いた。一方、人間が対応したほうが良いと思う業務は「最終意思決定」(56.4%)が最も多く、「医療行為」(49.9%)、「従業員の採用」(47.7%)が続いた。AIには一定のルールに沿った管理や処理業務を任せ、人間は重要な意思決定や臨機応変な判断を要する業務を対応したほうが良いという傾向がみられたという。
AIに対する感情は「期待」が31.4%でトップ。「好奇心」が21.0%、「不安」が13.4%で続き、期待と不安が混在
AIについて持っている最も近い感情を聞いたところ、「期待」(31.4%)が最も多く、「好奇心」(21.0%)、「不安」(13.4%)が続いた。年代別で見ると、40代以降において「疑念」の回答が増える傾向にあった(40代:7.8%、50代:10.1%、60代:13.6%)。
AIの普及により自分の仕事に良い影響を受けると思う人は全体の70%以上
AIの普及により自分の仕事がどのような影響を受けると思うかを聞いたところ、「良い影響(プラスの影響)を受ける」計(「良い影響を受ける」(17.0%)と「どちらかというと良い影響を受ける」(58.2%)の合計)は75.2%、「悪い影響(マイナスの影響)を受ける」計(「悪い影響を受ける」(4.0%)と「どちらかというと悪い影響を受ける」(20.8%)の合計)は24.8%であった。
AIの普及により自分の仕事がなくなることを心配しているかを聞いたところ、「心配している」計(「とても心配している」(5.3%)と「やや心配している」(19.6%)の合計)は24.8%、「心配していない」計(「まったく心配していない」(14.5%)と「あまり心配していない」(29.9%)の合計)は44.4%であった。年代別で見ると、20代(33.0%)と40代(30.1%)の「心配している」計は、全体(24.8%)より5ポイント以上高かった。
AIを自分の仕事に取り入れることに対してどの程度積極的かを聞いたところ、「積極的」計(「とても積極的」(8.3%)と「やや積極的」(31.9%)の合計)は40.2%、「積極的ではない」計(「まったく積極的ではない」(5.9%)と「あまり積極的ではない」(10.7%)の合計)は16.6%であった。年代別で見ると、「積極的」計は40代(45.9%)が全体(40.2%)より5ポイント以上高い結果となったという。