デロイト トーマツ グループ(以下、デロイト トーマツ)は、ファミリービジネスが抱えるガバナンスや事業承継、社会貢献活動など、複雑な課題の解決をワンストップでサポートする、デロイト トーマツ ファミリーオフィスサービス(以下、DTFOS)を設立し、6月3日から事業を開始することを発表した。
DTFOSは、ファミリーガバナンスの構築やファミリー評議会の運営、後継者教育などをサポートするという。具体的には、ファミリー憲章、評議会運営、後継者教育、紛争解決、承継計画などを指す。ファミリーが持続的に繁栄するためにファミリーガバナンスを重視し、意思決定プロセスの透明性を向上させ、ファミリー間の利害調整を行い、価値観やビジョンを次世代に引き継ぐ戦略を実行できるよう支援するという。
また、将来的にファミリービジネスの未来に向けて資本政策や組織再編の構想がある場合、その戦略に対するメンバーの関心や条件などを整理し、利害を調整することで、最適な選択肢を選べるようにサポートすると同社は述べている。
さらに、事業承継計画や財産承継計画の策定もサポートする。ファミリーやファミリービジネスに予期せぬ事態が起こった場合、出来事に対して迅速かつ効果的に対応できるようにするための計画を立て、事業の継続や経営の承継などファミリーの意思を円滑に承継できるようにするという。
加えて、公益事業の設計や財団の設立・運営、基金設立なども支援する。ファミリーが社会全体に対する責任を果たし、よりよい未来を築くために、社会貢献に対するビジョンをより明確にし、効果的に達成できる戦略を検討。その課題や効果的な実践方法と、明確な社会貢献活動の目標を設定し、持続的に社会貢献活動をサポートするという。
DTFOSは、総人員約2万人を有するデロイト トーマツの一員として、グローバルな知識と経験のある税務の専門家に加え、法務や会計の専門家、コンサルタントらと連携してグループの知見を結集し、ワンストップで総合的なサポートをすると述べている。