東急の100年の歴史を更新する「私鉄3.0」という経営モデル
紺野氏の問題提起を受けて、東浦氏はまず議論の前提となる東急の事業変革の歴史と近年のイノベーション事例を紹介した。
東急の歴史は約100年前に遡る。東急の源流となる「田園都市株式会社」が設立されたのは1918年。産業革命の勃興を受けて、ロンドン郊外に誕生した自律分散型の衛星都市「レッチワース」をモデルに、日本型の「田園都市」を作ることを目的に創業された。その後、東急グループの実質的な創業者である五島慶太が参画してからは、鉄道事業と都市開発事業を中心に組織を急拡大させていった。