電通デジタルは、AIを全社に標準実装することを目的に、すべての事業におけるAI活用を促進する横断組織「AI Native Twin(エーアイ ネイティブ ツイン)」を組成し、2025年1月より始動すると発表した。
電通デジタルでは、2023年4月にAI開発とビッグデータ分析の実績を多く持つデータアーティストと合併し、マーケティングソリューションブランド「∞AI(ムゲンエーアイ)」の開発など、AIを活用した企業のマーケティング活動の高度化を支援している。
また、全社員にChatGPTアカウントを付与し、業務効率化や最先端のAI技術を活用した効果的なソリューション提案力の全社的な底上げを行うとともに、モンゴルに拠点がある電通データアーティストモンゴルとの連携などにより、AIの知見を深めてきたとしている。
昨今の生成AIの登場により、顧客と企業のコミュニケーションが次のように変化しているという。
- 顧客へのコミュニケーションが一方通行ではなく、AIチャットとの双方向の「対話」に変化
- 顧客にAIチャットとより対話してもらうための「魅力的な顧客体験」の重要性が高まる
- 顧客との対話により、会話データという「リッチなデータ」を獲得し、分析を行う
- このデータを活用して、次のコミュニケーション施策の検討
これらすべての領域に支援体制を持つ電通デジタルでは、AIを活用し、より企業のコミュニケーション施策の支援体制を強化するべく、2025年1月にCAIO(Chief AI Officer:最高AI責任者)に就任する執行役員 山本覚氏の指揮のもとAI Native Twinを組成する。
AI Native Twinでは、各事業領域に対してAI活用のミッションを課し、各領域および全社横断による事業の深化とともに、工数削減による社員のイノベーション創出を推進するとのことだ。
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