TBWA HAKUHODOは、カルチャーユニット「Backslash(バックスラッシュ)」が毎年発表するグローバルトレンド予測レポート「EDGES 2025」の日本語版を無料で公開した。

Backslashは、世界各国の価値観やカルチャーシフトをリサーチし、国内外の企業・ブランドに新たな戦略のヒントを提供している。
EDGES 2025が示すテーマは「想像から実装へ」だ。社会潮流の俯瞰・分析を通じて、企業がアイデア(イマジネーション)を具体的なビジネスアクション(インプリメンテーション)へ転換するためのヒントを提示する。
社会潮流の例
1.Eco-Realism(エコリアリズム)
地球環境の悪化が急速に進む中、持続可能な取り組みが「理想」だけで語られる段階を超え「できるところからシビアにやる」という実行フェーズへ。厳しい現実に向き合いながらも大規模かつ実践的な環境対策を求める声が強まっている。
2.Maturity Paradox(成熟のパラドックス)
年齢と人の成熟度は必ずしも一致しない社会になっている。子どもはより早く大人になろうとし、大人たちは若さを楽しみたいと考える。年の取り方も人によって様々な社会で、新しいニーズが生まれつつある。
3.Transparency Receipts(透明性の証明書)
情報の信頼性が大きく揺らぐ時代において、製造過程・サプライチェーンの透明性や企業の社会的責任に注目が集まっている。利用者や消費者に「真実」を示すための仕組みづくりが、今後ますますブランド信頼を左右する要素に。
4.Neo-Collectivism(ネオコレクティブ)
2024年版に続くキーワード。デジタル上では個人の発信が増える一方で、“孤立化”や“分断”に疲弊した人々が、リアル空間のコミュニティや共同体に回帰し始める現象も顕在化。従来の“集団主義”イメージとは異なる、新しい形の連帯や共創が模索されている。
5.Odd-ysseys(奇々怪々なトレンド)
既存の観光地が過密化する中で、全く知られていない場所や「奇妙」とされる文化・風習を求める旅行形態が台頭。主要スポットではない地域を深く掘り下げる動きがインバウンド・国内旅行の双方向に広がっている。
EDGESを通じて自社ビジネスがどの社会潮流に属し、どのように変化に適応していくべきかを俯瞰。中長期的な戦略構想や、新規事業領域の可能性検討に役立ちます。