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Gartner、AIエージェントとエージェント型AIの違いに関する見解を発表

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 ガートナージャパン(以下、Gartner)は、市場で混乱が生じているAIエージェントとエージェント型AIに関する見解を発表した。

 2024年には「AIエージェント」、2025年には「エージェント型AI(またはエージェンティックAI)」という言葉が注目されるようになり、両者の違いについて混乱が見られる。Gartnerでは、AIエージェントとエージェント型AIを以下のように定義しているという。

  • AIエージェント:デジタルおよびリアルの環境で、状況を知覚し、意思決定を下し、アクションを起こし、目的を達成するためにAI技法を適用する自律的または半自律的なソフトウェア
  • エージェント型AI:組織のために行動し、自律的に意思決定を下してアクションを起こすために、組織に代わって行動する権利を付与された、目標主導型のソフトウェア・エンティティ。記憶、計画、センシング、ツール利用、ガードレールなどのコンポーネントと共にAI手法を使用して、タスクを完了し、目標を達成する

 ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストの亦賀忠明氏は次のように述べている。「AIエージェントとエージェント型AIの境界線は曖昧であり、市場でも、AIエージェントとエージェント型AIの2つの用語があり混乱しています。この用語の使い方はこれから定着していくとみていますが、Gartnerでは、AIエージェントは、エージェント型AIの1つと捉えています。すなわち、エージェント型AIは、AIエージェントよりも包括的かつ進化的な概念であり、より高度で自律性の高いAI像を示唆しています」

 Gartnerはチャットボット、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、AIエージェント、エージェント型AIの違いを次のように示している。

出典:Gartner(2025年5月)

 AIは、その自律性や判断力に応じて段階的に進化している。現在の多くのAIエージェントは「手組み細工的な存在」であり、ある程度の判断力を持ち、シンプルなタスクの一部を自律的に実行できる。一方で、新世代のエージェント型AIは「エージェント性と目標指向性を備えた進化系」であり、記憶や計画、ツール活用などの機能を備え、複雑なタスクを自律的に目的指向で遂行することが期待されている。

 現在、急速にホットになりつつあるテーマとしては、AIエージェントがツールなどを多用する際に、一貫した思考や記憶を与えるプロトコルであるMCP(モデル・コンテキスト・プロトコル)、また、AIエージェント同士が連携するための会話のルールを定めるAgent-to-Agent(A2A)のようなエージェント間プロトコル。こうした具体的なイノベーションを伴い、AIエージェントはさらに高度なものへと進化しつつあるという。

 Gartnerは2028年までに、日本企業の60%ではAGIベースの新たなエージェント型AIとヒューマノイドと共にビジネスを行うことが当たり前となると見ていると述べた。

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