AIを「チームメイト」にする方法
──多くの企業では「誰が何を知っているか経営層が掴めない」という課題があります。
そのとおりだと思います。AIを活用するためには、その前提としてナレッジが蓄積され、使える状態になっていなければなりません。「Garbage In, Garbage Out(ゴミを入れてもゴミしか出てこない)」のとおり、AIに質の高い学習データを提供するには、日々の業務記録やナレッジが構造化されている必要があります。
そしてAI活用は、「チャットで聞いて便利」といった部分的なユースケースで終わらせてはいけません。AIを組織における一人のチームメイト、すなわち特定の業務を担うエージェントとして育て、仕事のプロセスそのものを再設計していくことが重要です。
──大企業がAIをチームの一員として組み込むために、具体的にどのように始めればよいでしょうか。
まずはスローガンで終わらせず、小さく実践して成功体験を作ることです。私たちのお客さまでも、ある小さなプロジェクトでAI活用を始めて成果が出ると、隣のチームが「どうやっているの?」と興味を持ち、自然と横展開されていくケースが多いです。
「とりあえずやってみる」、そして失敗も含めてオープンにする。アジャイルの考え方にも通じますが、小さくサイクルを回して改善を続けることが、結果として全社的な変革につながります。

変革の第一歩をどう始めるのか
──本日は、御社の創業の哲学から「System of Work」まで、すべてが一貫してつながっていることがよくわかりました。情報をオープンにし、可視化し、自律的に動ける仕組みを作る。それがAI時代の組織作りにおいて最も重要ですね。最後に、日本企業へのメッセージをお願いします。
私たちの製品やカルチャーも、最初から完璧だったわけではありません。「Jira」も最初は自分たちの不満を解消するために作られたツールでした。「Team Anywhere」も、状況に合わせて試行錯誤した結果です。重要なのは、壮大な計画を立てることよりも、目の前の課題に対して「まずやってみる」こと、そしてそのプロセスをオープンにすることです。失敗すらもナレッジとして共有される文化ができれば、組織は自律的に学習し、進化していきます。
日本のエンタープライズ企業には、長年培ってこられた事業基盤や人材、現場の知恵という大きな資産があります。そこに、「仕事の進め方」というOSのアップデートと、AIをはじめとする新しいテクノロジーを組み合わせることで、次の10年をつくる可能性は大きく開かれていると感じています。
ぜひ、今日からできる小さな一歩として、「情報をオープンにする」「仕事と目標を結びつけて見える化する」といった取り組みから、自社なりのSystem of Workづくりを始めていただければと思います。
──データやツールだけでなく、それを扱う「人」と「哲学」、そして「カルチャー」こそがAI時代の企業変革の本質であると改めて感じました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
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