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【売上170%、単価大幅増】近鉄百貨店「大阪いちご」ヒットの裏側。事業変革を推進するカテゴリー戦略

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「大阪いちご」カテゴリー創造で売上約170%、単価120円以上増の成果

──ほかに魅力訴求のために取り組まれた施策はありますか。

荒鹿:ブランド展開後、5日間限定で「朝採れ」の商品提供を実施しました。

 私たちで早朝にいちごを摘みに行き、そのまま運搬して朝10時の開店に合わせて売り場に並べるという施策です。大阪いちごの最大の魅力は「新鮮さ」なので、その魅力をアピールするには採れたてをお客様に提供するのが一番の方策だと考えました。この取り組みは、百貨店のスタッフがいちごの収穫や運搬を行うというユニークさも相まって注目を集め、メディアにも多く取り上げていただけました。

 こうした施策を実践できたのも、大阪いちごの「新鮮」という提供価値を明確に言語化できていたからだと思います。収穫や運搬には少なくない手間を要するので、施策の意義や目的を深く確信していないと、なかなか実践できません。確信をもって販売施策に取り組むためにも、カテゴリー戦略は有効だと感じます。

──カテゴリー戦略の実践後、具体的にどのような成果が得られましたか。

荒鹿:売上自体は前年比で約170%に増加しています。(26年2月28日までの実績)ただ、それ以上に大きな成果が「パック単価」の変化です。シーズン3ヵ月は市場全体のいちごの供給量が少なく、高単価を狙える期間で、大阪いちごのパック単価は120円以上アップしています。今年は昨年に比べて収穫量が増加していますが、それにもかかわらず、より高い付加価値で販売できているのは大きな成果だと思います。また、継続的なメディア露出にも成功しており、ブランド価値も向上しています。

 また、私が個人的に最大の成果だと思っているのが、いちご生産販売事業のチームが強化されたことです。先ほども述べましたが、カテゴリー戦略は商品やブランドを作り上げるうえでの共通言語になります。そうした共通言語があるからこそ、チーム全体で同じ方向を向いてともに考え、汗を流すことができる。これは今後、新たな事業を展開していくうえでも大きな武器になると確信しています。

「大阪いちご」を起点とした事業変革に伴走

──それでは最後に、今後の展望についてお聞かせください。

荒鹿:当社におけるいちご生産販売事業は、単なる個別の新規事業ではなく、事業変革に向けた第一歩となる取り組みです。今後は、商品の生産や物流までを一貫して手がけるアグリ事業を確立し、たとえば、地域沿線農業や農産物を支える地域商社のような存在にもなっていけると思います。その実現に向けて、今回の取り組みで得た知見やノウハウを積極的に活用し、事業変革の原動力にしていきたいです。

舘川:現在、近鉄百貨店はマンゴーやうなぎ屋専門店の自社生産・運営にも取り組まれており、いちご事業と同様に弊社もカテゴリー戦略策定と実行伴走のご支援をしております。当然、いちごと同様に「大阪マンゴー」や「大阪うなぎ」というカテゴリーにすればよいわけではなく、マンゴーやうなぎの「Who(ターゲット)」と「What(独自価値)」の組み合わせを見極めながら、カテゴリー戦略を策定しております。カテゴリーは大喜利的に出てくるものではないですし、特に「Who」がズレるとすべてが変わるので、複数の事業の戦略を同時並行に考えるのは難易度が高いです。徹底的に顧客視点で価値をシンプルに作り上げていきたいと思います。

 カテゴリー戦略は単なる第一想起を獲得するマーケティング戦略ではありません。「Who」「What」「How」を一気通貫に定めて成長につなげながら、事業の在り方自体を変革していく、事業戦略そのものです。当社としても、このカテゴリー戦略を基軸に、今後も近鉄百貨店様と成長してまいりたいと思っております。

カテゴリー戦略の無料相談・壁打ちできます!

本記事をお読みの大手企業様・スタートアップの企業様で、既存事業の更なる成長・新規事業の立ち上げに課題をお持ちの方は、無料でカテゴリー戦略の壁打ち相談を実施しています。お気軽にsuswork公式サイトからお問い合わせください。

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この記事の著者

島袋 龍太(シマブクロ リュウタ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:suswork株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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