2026年3月16日、川崎重工はサステナブルファイナンスのマスターフレームワーク改訂を発表した。今回の改訂は、グループビジョン2030で掲げる「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」の3分野における取り組みの進捗と、サステナブルファイナンス領域の拡大を受けて実施された。

同社は2023年11月30日に初めてマスターフレームワークを公表し、以降多くの社債投資家や融資機関の支援を得てきた。今回の改訂では、世界で初めて取引先が利用可能な「販売促進型フレームワーク」を導入し、顧客が川崎重工のグリーンまたはトランジション製品を購入する際、新たにフレームワークを策定せずとも資金調達の実行が可能になった。
従来は自社のみを対象としていたフレームワークを、取引先である顧客企業も資金調達に利用できるようにすることで、供給側と需要側の両方で脱炭素推進の支援体制が整備される。これにより顧客企業のScope1・2排出量改善、川崎重工のScope3排出量削減にも寄与し、トランジションファイナンスの発展に貢献する。
また、本フレームワークでは新たに、Scope3カテゴリ⑪「販売した製品の使用」における「2032年までに2022年度比30%減」という目標を設定し、SBTi(Science Based Targets initiative)認証を取得した。あわせて、ソーシャルロボット、水産養殖、ソーシャルイノベーションの3領域を適格プロジェクトに追加し、社会課題解決に向けた資金調達支援を強化する。
今回のフレームワーク改訂では、グリーンボンドやソーシャルボンド、サステナビリティ・リンク・ボンドなど、2025年版の国際的な各種原則・ガイドラインへも準拠する。透明性と客観性を担保するため、第三者意見書を日本格付研究所から取得し、ストラクチャリング・エージェントはみずほ証券が務めている。
川崎重工は、このマスターフレームワークの運用を通じて、サステナブルファイナンスの柔軟な展開と社会課題の解決を推進するとしている。
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