2025年12月22日、アセットマネジメントOneは、サステナビリティに関する取り組みの全体像や新たな施策をまとめた「サステナビリティレポート2025」を発行した。本レポートは同社にとって5回目の発行となる。

今回のレポートでは、サステナビリティ推進の実効性を高めるため、多様なステークホルダーを巻き込みながら進化した取り組みに焦点が当てられている。中心となるのは、同社が特定した3つのマテリアリティ(重要課題)領域―「気候変動」「生物多様性」「人権と健康、ウェルビーイング」―に対するエンゲージメントの強化である。各分野ごとにKPI(重要業績評価指標)を設定し、取り組みの進捗と成果を測定可能とした。
また、インパクト投資の拡大に向けた社内体制の構築や、関連商品の開発が進められた。加えて、同社のサステナブル投資プロダクト(SIP)体系の改定を実施し、投資商品を通じた責任投資の枠組みを強化した。
新たな特徴として、サステナブル投資プロダクトの運用資産残高に連動して環境・社会課題解決に取り組む団体へ寄付を行う「はぐくむ投資プラス」スキームを導入した。このスキームは、運用資産の成果が社会貢献へとつながる仕組みとなっている。
今回のレポートには本編に加え、補足資料である「資料編」も公式ウェブサイトで公開されている。資料編ではデータや詳細な指標などが追加されており、実務担当者の参考資料としても活用可能だ。
アセットマネジメントOneは、独自の運用ノウハウとリサーチ体制を背景に、個人・機関投資家への幅広いソリューション提供を強みとしてきた。今後もサステナビリティへの取り組みを一層推進し、持続可能な社会および顧客の未来に資する資産運用会社を目指す方針である。
経営企画部門や新規事業担当者にとっては、自社のサステナビリティ戦略の策定や、金融サービス領域でのESG・インパクト投資推進施策の検討にあたり参考となる内容となっている。
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