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NEC「BluStellar Update」発表。Anthropicとの提携で描くAIネイティブ企業

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独自モデルと強固なガバナンスを有する「AI Platform Service」

 3人目の登壇者である山田氏は、チーフAIオフィサーの視点から、BluStellar 2を支えるテクノロジーのアップデートについて説明した。山田氏の最大のメッセージは、AI活用に必要な機能をフルスタックで提供する「AI Platform Service」のローンチである。このサービスは、40以上のNEC独自機能とパートナー企業の技術など、100を超える機能群をインテグレートし、月額30万円からという価格帯で提供される。マルチクラウドやオンプレミス、さらにはインテリジェントハイブリッドクラウドにも対応し、堅牢なシステムにおいても安全な運用を可能にする。

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 プラットフォームの中核をなすAIモデルについて、山田氏は「高度な業務への対応と運用コストの低減の両立」という命題を掲げた。自律的に稼働するAIエージェントの普及にともない、モデルの呼び出し回数が増加し、トークンコストの削減が不可欠となっているためだ。NECはフルスクラッチの国産LLM「cotomi」のノウハウを生かし、専門的な知識をコンパクトなサイズに凝縮した業務特化型モデルを提供する。これにより、リーズナブルなコストで複雑な業務を遂行できるAI環境を実現すると同時に、自社保有のAIスーパーコンピューターを3倍に拡充する計画も明らかにした。

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 また、AIの業務適用において最も重要となるガバナンスとセキュリティに関しても、山田氏は独自のアプローチを提示した。「Cisco AI Defense」などのグローバル標準機能に加え、NEC独自の技術をパッケージ化した「垂直統合型でのガバナンス」を提供する。具体的には、カスタムガードレール機能、AIの動作の解釈・追跡可能性の付与、ハルシネーションの自動修正機能などが組み込まれている。さらに、NECの強みであるネットワーク制御技術を応用し、相互接続されたエージェントが安全に稼働するための「Agentネットワーク制御技術」をプラットフォームの特徴として挙げた。

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 山田氏は今後の展望として、プラットフォームが提供するアプリケーションが、特定業務のエージェントから「自律学習型エージェント」へと進化していく青写真を描いた。ユーザーの利用傾向に基づいてAI自らが学習を補強し、デジタルワークスペースにとどまらず実世界にも適応可能な「フィジカルAI」へと発展させていく。実世界とAIが相互作用によって高速に改善ループを回す世界を作っていくと語り、継続的に進化し続ける同社のテクノロジーへの自信を覗かせた。

日本電気株式会社 執行役 Corporate EVP 兼 CAIO 山田昭雄氏
日本電気株式会社 執行役 Corporate EVP 兼 CAIO 山田昭雄氏

 「AI Native Company」という壮大なビジョンに向けて、吉崎氏が全体戦略と組織の方向性を描き、木村氏がそれを具体的なビジネスモデルとプロセスへと落とし込み、山田氏がそれを支える強固で先進的なテクノロジー基盤を提供する。今回の「BluStellar Update」は、これら3つの歯車が完全に噛み合ったNECの次なる成長への確固たる設計図であると言える。

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梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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