全シナリオのAX化へ。価値創出を加速するビジネスモデル変革
続いて登壇した木村氏は、BluStellarの推進担当として、ビジネスモデルのアップデートについて語った。木村氏が強調したのは、顧客の課題解決ノウハウを型化した「BluStellar Scenario」の全面的なAX(AIトランスフォーメーション)化である。NECはこれまで「クライアントゼロ」として社内の40を超える業務にAIを適用してきた。この実績を約30のシナリオに反映し、AIのフィードバックループを回すことで、シナリオの量と質を高めていくという。
木村氏は具体的な事例として、Corporate Transformation ScenarioにおけるAXの効果を紹介した。従来の「人中心」でAIを一部の集計や分析に使う業務プロセスから、AIエージェントが相互に高速連携する「AI中心」のプロセスへと移行することで、人は経営戦略の意思決定に専念できるようになる。NEC社内での実践では、管理会計業務において約60%の業務効率化と意思決定の迅速化が見込まれているとし、「実績のあるプロセスを用いて最速でAIによる価値創出が可能になる」とその有用性を訴えた。
さらに木村氏は、シナリオのフィードバックループを高速に回すための「AXコンサル」と「高速なサービス開発」の仕組みを説明した。AXコンサルにおいては、AIナレッジとHuman AI Collaborationによって環境分析や事業計画策定をAIが代替し、戦略策定プロセスにかかる時間を3〜6ヵ月から2時間へと大幅に短縮した実績がある。これを牽引するため、高度専門人材約250名体制の新組織を立ち上げ、アビームコンサルティングを含むグループ約1万名のコンサルタントで顧客のAXを支援する体制を整えた。また、サービス開発においては「仕様駆動開発」を社内実装し、6,500時間のシステム開発工数を53時間に、モダナイゼーションにおけるリバースエンジニアリングを12,000時間から6時間へと圧倒的に短縮した成果を明かし、これを本格的に顧客に提供していく方針を示した。
最後に木村氏は、AX適用範囲の拡大について、国内NECグループ各社でのオファリング展開と、全国300拠点以上での24時間365日対応可能なAIサービス拠点の構築に言及した。加えて、パートナー企業の強みとNECのAI・セキュリティ技術を掛け合わせるAXパートナーとの協業を強化し、新たな共創価値の創出を加速させていくと語った。
