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「CQ(文化的知性)」を核とした人財の育成―イノベーションハブ・シンガポールの戦略

第1回

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多文化国家が目指す次のステージ

 1月のアメリカ視察に続き、2月中旬シンガポールに訪問した。目的は、2年半ぶり5度目のシンガポールの”いま”を体感することだ。

 日系大手テック企業の採用責任者として現地で働いている友人は、現在採用よりも、解雇の対応に追われていた。進出から数年、ビジネス環境も変わり支社としての存続の有効性を見出せず、撤退を判断したようだ。人口550万ばかりのシンガポールマーケットは小さく、この国単体でプロダクトのセールスを拡大するのは難しい。また、好調な経済成長を基に人件費、社会保障などが高騰し、企業の負担は増している。資本力ある企業でもなかなかこの国単体で長期的な勝負するのは厳しいように思われる。

 一方で、現地企業は、好調である。各国から多種多様なタレント(人財)を引き寄せ、サービス産業を中心に展開している。また、環境とタレントによりもたらされる多様な価値観をつなぎあわせ、イノベーションハブとしてグローバルにプロダクトを展開するステージに移行しつつある。

シンガポールの外国人労働者数シンガポールの外国人労働者数:Singapore Government Ministry of MANPOWERデータを元に加工
http://www.mom.gov.sg/documents-and-publications/foreign-workforce-numbers

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タレントの多様性が重要な時代に必要な「CQ(文化的知性)」

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この記事の著者

福山 秀仁(フクヤマ ヒデヒト)

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