DesignStudioはいかにしてAirbnbをリブランディングしたか
最初に登壇したのは、サンフランシスコとロンドンにオフィスを構えるデザインファーム「DesignStudio」CEO ジョン・クレソン氏。DesignStudioはクリエイティブパートナーとしてTwitter、Microsoft、Adobe、そしてAirbnbなどの企業を支援している。
ジョン氏は2014年にAirbnbとともに行ったリブランディングの事例を紹介。協業を始めた当時は、Airbnbのサービスは一般層に広まる前の段階で、ブランドの価値を次のレベルまで成長させる必要があった
では、具体的に何を行ったのか。DesignStudioのデザイナーたちは世界中のAirbnbで提供されている宿に泊まり、様々なデータや意見を収集し、その国の特性や住んでいる人と場所の関係性を分析した。集めたデータを活用し、ロゴやブランド・ミッションを中心に、Airbnbのほぼ全てのデザインをリニューアルした。
Airbnbの再定義されたミッションは「どこにいても、自分の居場所があると感じてもらうこと」それを表現するために「Belo」と呼ばれる新しいロゴの作成や、ウェブサイトのリニューアル、そして社内向けのブランディングを行った。
当時のシリコンバレーのトレンドはロゴを青色にすること。Airbnbのロゴも青色でしたが、「Belo」と呼ばれる新しいロゴに変更し、「人々、場所、愛、そしてAirbnb」の4つの意味を込めたんです。人々とつながっていたい、シェアしたい、受け入れてもらいたい、そして安心感を得たいという欲求を「Belo」に反映させ、それをどんな国にいても叶えてくれるサービスとして、Airbnbのブランドを再構築しました。
「Airbnbが目指すものはただの旅行ではない、どこに行っても居場所がある」そんな世界観をつくり出すことに、Airbnbは成功したのだ。