突然のHRTech最強コンビが結成?
今回の発表がされる4日前にLinkedInJapanでのイベントで登壇させていただく機会があったのですが、当然ながらこの買収に関する話など一切なかったこともあり、買収の発表を知った時にはとても驚きました。また、同時に「Microsoftの連結決算においてHRサービスでの売り上げが計上され始める」という点と、ビジネス領域におけるPC占有率ではまだまだそのほとんどがWindowsである実際と、プロフェッショナルネットワーキングサービスを標榜するLinkedInの可能性には非常にワクワクする未来を感じました。
前回の寄稿でもまとめたとおり、今後のHRサービスにとって、最も重要なものは、個人情報とその個人情報に関連するセマンティック情報となり、いかにこれらの情報を一元管理できる「パーソナルデータストア」としての覇権を握るかが大きな鍵となることをまとめました。
そして、そのパーソナルデータストアとしての役割という点において、LinkedInは非常に大きな可能性を持っており、著者が約3年前に初めてHRと人工知能に関する寄稿させていただいた際にまとめた「エコノミックグラフ構想」はその最たるモデルとして活用できる可能性があります。
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「LinkedInによる世界初の「エコノミックグラフ」構想と、HRで必要とされる人工知能 【池見幸浩】@maskin」
LinkedIn内に蓄積される個人のビジネスパーソンとしてのつながりや相互評価はもちろん、LinkedInが買収したニュースリーダー「Pulse」と連携したニュースサイト「LinkedIn Today」での時事に対する興味関心のみならず、同じく同社が買収した「Slideshare」や「Lynda.com」からの学びや教育への興味関心までの情報と、Microsoftが有するさまざまなビジネスアプリケーションからの情報、まだまだ国内では1位2位を争うMicrosoftのウェブブラウザであるIEでの閲覧履歴が有機的に「ビジネスパーソンデータストア(仮称)」として融合した際には、すさまじい連携が出来る世界が到来します。