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「顧客のジョブ」から考えるイノベーション

顧客のジョブから考えるイノベーションの最終段階は「アイディア評価」──ジョブを統合しフィットを検証する

「顧客のジョブ」から考えるイノベーション:第7回

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顧客のジョブを“成し遂げる”ソリューションの組み合わせ、代表的な6つのパターン

 顧客のジョブをより良く、より多く、より安くなしとげることに役立つソリューションは、単一のプロダクト/サービスから生まれることもありますし、複数のプロダクト/サービスの組合せから生まれることもあります。これらの組合せは数えきれないほどありますが、ここでは6つほど典型的なサンプルとその特徴をご紹介していきましょう(図6)。

  1. プロダクトと補完サービス – あるセメントメーカーは、「セメントの配送遅延によって作業が滞る時間を最小化する」「余分なセメントが腐ってしまう可能性を最小化する」という多くの建設会社の充足されていないニーズを満たすために、リアルタイム小口配送という新たなサービスを加えました。
  2. プロダクトと消費財/消耗品 – 剃刀と替刃、プリンターとトナー、コーヒーマシンとカプセルのように、本体と消費財/消耗品が組み合わされることによって初めて価値が生まれることがあります。消費財/消耗品で大きな利益を稼ぐ収益モデルことは「ジレットモデル」と呼ばれることがありますが、この考え方をさらに発展させれば、これらをセットで提供することによって「使った分だけ支払う」という新しいサービスコンセプトも生まれてきています。
  3. プロダクトとファイナンス – 高価な耐久消費財の場合、購買者の心理的な抵抗を和らげるため、ファイナンスが組み合わされることがよくあります。
  4. 主要サービスとセルフサービス – 主要プロダクト/サービスに対して、セルフサービスを組み合わせることによって、ジョブ履行者に大きな価値を提供するだけでなく、組織にとってもオペレーションコスト(例.コールセンターの運営コスト)を劇的に下げることが可能になる場合があります。
  5. プロダクトとデジタルコンテンツ – これは、複数のプロダクト/サービスを1つにまとめるアイディア(バンドリング)とは反対に、デジタル技術を活用して、入れ物としてのプロダクトとコンテンツ/情報を分離させる考え方(アンバンドリング)です。
  6. プロダクトとデジタルサービス – IoT(モノのインターネット)の進展により、プロダクトを通じてサービスを提供するという考え方(プロダクトのサービス化)が今後増えていくことでしょう。例えば、大手家電メーカーの提供するライティング・アズ・ア・サービス(光をサービスとして提供する)は、照明のオンオフ、光度の調整、予防保守、電気料金の計算などのサービスを包括的に提供しています。

プロダクト/サービスの組合せ(図6)プロダクト/サービスの組合せ

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白井 和康(シライ カズヤス)

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