特定の技術に固執しない“非技術系・文系人材”こそがテクノロジー立国のカギ
私自身が非技術系であることを声高に言うからだと思うのですが、最近は特に文系の学生などから個人的に相談を受けることがあります。法学部や経済学部の学生などです。彼らと話していると、大学で人工知能やロボット、プログラミングを専門的に学んでいる理工系学生に対してコンプレックスを抱いているのを感じることがあります。人工知能技術者の不足が報じられ、給与水準が高騰している事などが華々しく報じられるのを見聞きし、加速するテクノロジーが社会を変えているのを身近に感じつつも、その一員に加われるのであろうか、社会に出た後に稼ぐ力が身につくのだろうかという不安なのだろうと思います。
オペレーティングシステムの品質がシステム全体の出来を決めるように、エクスポネンシャル・テクノロジー俯瞰力は、技術系・非技術系に関係なく、人として、組織のリーダーとして必須の教養であり能力であると考えます。最近は理系・文系を区別する意味はないという世の中の認識になりつつありますが、それでも事あるごとに技術系・非技術系と分けてしまい、能力に制限を掛けて思考停止に陥ってしまうケースが多々あるのではないでしょうか。