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INNOSIGHT流イノベーションの興し方

Future Backプロセスで破壊的イノベーションを越える

第3回

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大企業が破壊的イノベーションに打ち克つ方法

 企業の戦略はほとんどの場合、既存事業を前提としたものになってしまいます。現時点における市場や能力・資源を前提にする考え方は短期的には効率的ですが、長期的な成長は望めない上、破壊的イノベーションには対応できません。

 つまり、既存事業はいずれ破壊的イノベーションに晒されるとすれば、自らが破壊的イノベーターになるしかないのです。

 Innosight社では「Future Backプロセス」という手順で、破壊的イノベーションの戦略を描きます。P&GのGrowth Factoryという名前が示すように、工場で量産されるが如く、次々とアイデアが新しいビジネスにつながっていく姿を描きました。「Future Backプロセス」のように、未来の姿やそのための全体像を捉えることは大企業のイノベーションには不可欠です。それは、破壊的イノベーション理論の5原則で示されているように、大企業でイノベーションが潰される原因は複数あるからです。例えば、社員を対象にアイデアを募集したり、オープンイノベーションを導入したりといったアイデア募集の仕組みを導入したとしても、その後の事業化に関してはまったく対処できない企業が数多く見受けられます。会議室を斬新なデザインにしたものの、そういう会議室に不釣り合いな会議ばかり開催されるので、使わなくなったという極端な会社もあったくらいです。

Future Backプロセス▲図表4 Future Backプロセス

 現状に甘んじることなく、イノベーションに取り組むこと自体は賞賛すべきチャレンジです。そのチャレンジは容易なものではありません。そういう難しいチャレンジだからこそ、原理原則を大切にしたいものです。

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この記事の著者

津田 真吾(ツダ シンゴ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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