新規事業開発の成功率を高める組織作り――新規事業のために検討すべき3つのステップとは?

第1回

[公開日]

[著] 北嶋 貴朗

[タグ] 事業開発 新規事業

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企業が採るべき新規事業への“アプローチ”とは?――目的や目線に応じた最適な手法

 自社が新規事業に取り組む「目的や意義」と「目線や定義」を社内で明確に策定することで、自社の判断に応じた最適な新規事業開発のアプローチの指針ができました。もちろん、自社の状況や外部環境によって、臨機応変に変化していくべきです。しかし、新規事業開発の現場における課題や、事業の停滞・撤退を招く要因の一つとして、自社に合ったアプローチを選択できていないことや、社内での意思統一が出来ていないことがあるのは事実です。そのため、下記の指針や考え方は理解しておく必要があります。

最適な新規事業開発のアプローチ検討における指針/考え方最適な新規事業開発のアプローチ検討における指針/考え方

 たとえば、新規事業が「事業観点を重視」する目的で、「自社アセット活用可/拡張型」の市場に、「顕在ニーズ/短期」に目線を定めた場合、「ボトムアップ型新規事業開発」のアプローチが有効です。この「ボトムアップ型」とは、既存事業として顧客の課題やニーズに向き合う部署やメンバーが主導して事業開発に取り組む方法です。

 また、同様の目的/市場において、潜在的ニーズを掘り起こしながら中長期で成果創出を目指す場合は「トップダウン型新規事業開発」のアプローチが有効です。このアプローチでは、短期的な成果や貢献が見込めず、赤字や損失を計上するリスクが高くなります。そのため、これを許容する裁量や、意思決定権限を有する経営陣による強いコミットメントとリードが必要不可欠です。

 「組織観点」を主な目的とした場合、新規事業の成功よりも、新規事業開発での経験や知見・ノウハウを会社全体として横断的に蓄積することが大切です。そのため、社内での「新規事業創出プログラム/社内ベンチャー制度」のアプローチが必要になります。

 このように、新規事業に取り組む「目的/意義」と「目線/定義」によって、それを実現するための最適なアプローチは異なります。今回ご紹介した指針や考え方を理解した上で、新規事業開発に取り組んでください。

 今回は、そもそも新規事業開発に取り組む上での前提となる新規事業に取り組む目的/意義や目線/定義を明確にすることの重要性と、それに伴う最適なアプローチの考え方についてを解説しました。次回は、新規事業と既存事業の根本的な考え方の違いや、新規事業開発に着手した後の課題と解決アプローチについて解説していきます。

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