電通デジタルの調査によると、日本企業の63%がデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)に着手しており、「将来的に着手予定」まで含めると76%に達していることが明らかになった。
取り組み内容としては、「既存業務の改善」のほか、サービスの進化など「価値創造」にも着手する企業が多かった。このように多岐にわたる課題に取り組む企業では、領域を横断した複雑な変革をリードする人材としてCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)への期待が高まっているという。
一方で、デジタル変革推進上の課題も多く、特に経営層と実務責任者において認識に大きなギャップがあることがわかった。デジタライゼーションによる成果を大きなものにするためには、階層を超えたビジョンや課題の共有と、一体となってDXを推進できる組織が重要だとしている。
主な調査結果
- デジタル変革に着手している企業は63%、着手予定まで含めると76%
- デジタル変革(DX)の取組比率が高い業種は「情報・通信」「耐久財」「金融」
- DX完了・取組中の企業は、業務改善と価値創造の両面でデジタル変革に取組む一方、計画中の企業は「ビジネスモデルの変革進化」がトップで創造領域に意欲的
- 現状、デジタル変革をリードしている役職者はCIOだが、複雑化するデジタル変革の担い手としてCDOに期待が集まる
- デジタル変革推進上の障壁、経営層と実務責任者間に差。DX推進における組織課題が経営層に見落とされがちな側面が存在
- 企業に最も普及しているのは「SFA/CRM」「データ解析」。「AI」は今後1年間で導入率が飛躍的に高まる見込み
- 約6割の企業が「顧客のデジタル上の連絡先データ」を取得、デジタル上でも顧客とのつながりを保持したい企業の意向が明らかに