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サブスクリプション時代の新常識

効率的なカスタマーサクセスに不可欠なCSツール──テクノロジーが活きるCS活動“11の要素”

第7回

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 前回の記事では、カスタマーサクセスマネジャーの人材要件と、同人材に求められる経験値について説明しました。今回はCS活動におけるテクノロジーの活用について説明したいと思います。

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なぜカスタマーサクセスにはテクノロジーの導入が有効なのか

 私はCSに従事してもうすぐ3年になりますが、この職務の率直な印象は、高度なホスピタリティを求められつつも、非常にデータドリブンであるということです。CSは当然ながら既存顧客と向き合いますが、既存顧客は新規顧客と異なり膨大なアクティビティデータを取得することができます。CS活動を効果的に実行しようとした場合、このアクティビティデータをフル活用しない手はないので、自然とデータドリブンなアプローチが求められます。

 「データドリブンなアプローチ」と言葉でいうのは簡単ですが、これを実際に実行するとなるとテクノロジーの力を借りることが不可欠です。具体的にはCSの各種活動を助けてくれるSaaSを導入することになります。

 以下は2019年1月にGainsight社が米国の調査会社Forresterに依頼して行った調査の結果です。

出典:Customer Success Drives Growth and Essential Digital Businesses, Study Reveals

 日本語訳すると以下の内容です。

  • SaaS企業でかつCSプラットフォームツール未導入の企業の75%はCSツールの導入が必要だと感じている
  • SaaS企業でかつCSプラットフォームツール導入済みの企業の80%はCSツールが自社のCSの活動に効果があったと感じている

 私の所属するSansan株式会社は、CSツールの導入でも比較的進んでいると思っていますが、上記の結果は納得のいくところです。

 「CSを行うあたり、導入すべきSaaSは何か」このテーマについては私も随分頭を悩ませました。なぜならCSの活動は非常に広範囲に渡るため、何か一つのツールを導入すればそれで終わりというわけにはいかないからです。

 CSにおいて有効なSaaSは、私個人の経験からそれなりに語ることができますが、ここではまず世の中のベストプラクティスに学んでみましょう。尚、本記事ではCS活動を補完してくれるツールを、以後「CSツール」と呼ぶことにします。

 この話に入る前にまず断っておかなければならないのは、テクノロジーの力を使わずともCSを行うのは可能だと言うことです。しかし同時に、テクノロジーの力を借りずにCS活動を行うのは非効率であることもまた事実です。これは「CRMを導入せずとも営業活動を行うことはできるが非常に効率が悪い」ということと同じです。

 まれに、「適切なツールを導入すれば上質なCS活動を行うことができる」と錯覚している方もいらっしゃいます。たしかに導入したツールによって行動が強制され、その結果としてCSの質が向上することはあり得ます。

 しかし、ツールはあくまで活動の効率をアップさせる手段に過ぎません。

 本当に重要なのは自社のプロダクトにマッチしたCS理論や業務フレームワークです。CS活動を補完してくれるSaaSを導入する場合は、まずはそれらを確立した上で、自社のCS成熟度にフィットしたサービスを導入することが肝心です。

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CS活動でツールの導入が可能な“11の要素”(1)

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この記事の著者

山田 ひさのり(ヤマダ ヒサノリ)

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