スタートアップ企業で働くキャリアを考える──未来のユニコーン企業の経営者が語る“大企業とのギャップ”

 500 Startups Japanが1月26日に開催した「500 Career Fair 2019 New Year」では、有力スタートアップ企業16社が集まり、「スタートアップ企業で働く」というキャリアについて紹介した。
 今回は、株式会社カケハシ代表取締役CEO中尾氏、株式会社空CEO松村氏、株式会社Holmes代表取締役笹原氏による「未来のユニコーンで働く魅力と挑戦」と題したパネルディスカッションの様子をお届けする。スタートアップ企業の経営者たちが大企業と比較しながら語る、“働き方”“給与”“ワーク・ライフ・バランス”“社会への影響”とはどのようなものなのだろうか。

[公開日]

[講演者] 中尾 豊 松村 大貴 笹原 健太 ジェームズ・ライニー [取材・構成] 梶川 元貴(Biz/Zine編集部)

[タグ] スタートアップ ベンチャー キャリア ワークスタイル 新規事業

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

大企業からスタートアップに移った人が感じるギャップ──少ないリソースで勝つための“働き方”とは?

James Riney氏(以下、ジェームズ):大企業から独立された松村さん、中尾さんにお聞きしますが、大企業からスタートアップへと環境を変えたとき、働く人が感じるギャップにはどのようなものがありますか。

松村大貴氏(株式会社空 CEO、以下敬称略):スタートアップで働くと、自分で決めなければならないことが大企業に比べて格段に増えます。私や中尾さんは大企業勤務だったとはいえ創業者なので当たり前に感じていますが、転職してきたメンバーは、最初は不安だったようです。自由が増えるので責任が増えます。大企業では働き方は定められていましたが、スタートアップでは、働き方も仕事内容も自分で決めなくてはなりません。大企業よりも圧倒的に自由度が増す一方、自身のパフォーマンスに対する大きな責任も発生します。そこが大企業から移る人にとって一番のギャップではないでしょうか。

中尾豊氏(株式会社カケハシ代表取締役CEO、以下敬称略):社内の人間関係も違いますよね。武田薬品にいたときは営業職だったのですが、支店長がいて、営業所長がいて、リーダーがいました。スタートアップではそのような階層はありません。フラットなコミュニケーションをしなければ問題解決ができなくなってしまうので、縦の関係は皆無です。

ジェームズ:笹原さんは約30名の弁護士を抱える法律事務所を経営していましたが、なぜゼロから起業したのでしょうか。

笹原健太氏(株式会社Holmes代表取締役、以下敬称略):弁護士は労働集約型で、事務所も弁護士個人の集合体だったため、限界を感じていました。社会の大きな問題に対して、個人の集合体での影響力は限定的だったのです。そこで本当の意味での組織やプロダクトを創ろうと思いました。先ほどのお話とは逆になってしまうのですが、リソースが限られているスタートアップでは戦力の集中が必要だと考えているため、始業時間を決めてミーティングをするようにしています。

 これを私はよく織田信長の桶狭間の戦いに例えています。織田軍が三千人で二万人の今川軍に勝てたのは、リソースをあの日あの時に集中させたからだと思うのです。フレックスで三々五々集まっていたら少ないリソースでは間違いなく勝てない。なので、スタートアップ経営者としてどのよう戦力を集中させるかを考えています。

株式会社Holmes代表取締役 笹原健太氏株式会社Holmes代表取締役 笹原健太氏

バックナンバー