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世界中を混乱させている「アマゾン・エフェクト」に日本の小売り・製造業が飲み込まれないためには?

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アマゾンの波に負けない小売りと製造のスクラム「SPA」

小売り主導でオリジナル商品を作るSPA

 アマゾンに対抗する一つの手段として言われているのが、アマゾンで販売していない商品の販売です。つまり、自社で企画した独自商品を、自社の店舗でのみ販売することです。一定の品質が担保され、競争力のある価格で販売することができれば、十分対抗できる商品となるでしょう。アパレル業界では、SPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)という、企画から製造、販売までを一貫して行うビジネスモデルもあります。小売業者が企画し、協力工場に製造を委託、製品を自社販路で販売するという、小売業が主導するモデルで、典型的な例としてはユニクロが挙げられます。

 SPAのためにはM&Aも有効です。これまではシェア拡大のために同業者を買収する水平統合が多く用いられてきましたが、アパレル・メーカーが重要な販路を確保するため、SPA確立を目的としたM&Aも活発になるかもしれません。メーカーの中でもB2B2Cモデルの場合、最終購入者の消費者行動が重要な要素になってきます。しかし、このデータは小売業者が一手に握ってしまいがちです。アマゾンの小売業における最大の強みは消費者関連のビッグデータを保有していることです。メーカーも販路を自社に取り込むことでこのデータに直接アプローチすることができ、そのデータを用いて企画も自社内で実施することができます。特定の有力小売業者から注文を受けて製造する比率が高いメーカーは思い切って小売業者の傘下入りをするというのも一つの手かもしれません。

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堀内 秀晃(ホリウチ ヒデアキ)

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