ビットコインの整合性を保つ「コンセンサスアルゴリズム」と「DLT(分散台帳)」
コンセンサスアルゴリズムには、前回解説した「ビザンチン将軍問題」への対策も組み込まれています。ビザンチン将軍問題とは、順番に投票する多数決において、最後の1人は個人の意思で結果を決めることができてしまうという問題です。悪意を持って不正な結果を出すことが可能になります。このビザンチン将軍問題をコンセンサスアルゴリズムの“連続性”によって解決します。
ブロックチェーンを構成する技術の1つである「コンセンサスアルゴリズム」が持つ“取引の連続性”によって、外部から1つのブロックを改ざんしても、前後のブロックとの間で不整合が生じて、不正が発見される仕組みとなっています。また、PoWによる競争があるため、特定のマイナーが決定者になり続けることは稀です。そのため、マイニングの競争に常に勝ちながら不整合を隠し続けるということは、ほぼ不可能な仕組みといえるでしょう。