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新規事業開発マネジメントの要諦

“意義”と“定義”で整理する6パターンの事業開発──多様なアプローチをケースバイケースで使いこなす

第4回

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 本連載では、日本の大企業からベンチャー・スタートアップまで幅広い企業の新規事業開発の現場に携わってきた筆者の経験や視点から、VUCA時代と言われる現代の経営における新規事業開発やイノベーション創出への取り組みをご紹介。現場の新規事業開発の責任者や担当者だけではなく、それを牽引しマネジメントする立場にある方にとっても重要なエッセンスについて、新規事業開発プロセスの全体像や各フェーズにおける課題や解決アプローチについて考察します。第4回となる本稿では、前回に引き続きビジョンから連なるインキュベーション戦略の策定に向けた残りの検討ステップや論点について解説します。

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“いつまで”に“どの程度の目標”を狙うかという目線を合わせる

 自社が新規事業に取り組む上で、どのようなテーマや領域で、どのような事業を検討するかを定義したら、経営のトップマネジメントと実際に事業を推進するミドルマネジメントおよび現場のメンバーの間で、「それぞれの領域や事業で、いつまでに、どの程度の規模を狙うのか」について目線を合わせます。前述のとおり、狙うテーマや領域、事業内容によって成果が出るまでの時間軸が異なるため、事前に目線や期待値の認識を合わせておかないと双方にズレが生じる恐れがあるためです。

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 このズレが生じると、ビジョン達成の算段が立たなくなってしまったり、「思ったより時間がかかっているから」「もっと大きい規模の事業じゃないと意味がない」「このドメインや市場で広げても全社的には意義が薄い」と可能性のある事業の芽が潰されたり、撤退を余儀なくされたりすることが頻発します。また、より注力して投資すべき事業に対して十分な時間と予算が与えられず、大きな機会損失を生むこともあります。

 このような事態を避けるためにも、あらかじめ各々の領域や事業における時間軸と規模の目線や期待値を合わせるために、期限や規模は具体的に数値化しておく必要があります。もちろん、予測が難しくそのとおりにならないことも多いのが新規事業ではありますが、一度目安を決めた上で事業を推進しながら最適化していく姿勢を持つことが重要です。

次のページ
“誰”が“どのように”新規事業開発を行うかのアプローチを検討する

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この記事の著者

北嶋 貴朗(キタジマ タカアキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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