デル テクノロジーズは、企業がテクノロジーとどのように向き合うべきかの指針とするため、2030年までにテクノロジーがどのようなインパクトを与えるかをリサーチしている。このリサーチは、「REALIZING 2030」というプログラムで行われているもので、「経済」、「ビジネス」および「生活」という3つの場面でのインパクトを調査しているという。
今回のレポートは、第一弾の「経済」のレポートに続く第二弾で、「ビジネス」におけるテクノロジーのインパクトを発表したもの。
ビジネスシーンの未来を予測
AI、拡張現実(Extended Reality: 仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、その他の没入型ツールなどを含めた総称)、IoT(モノのインターネット)、新しいデバイス、マルチモーダル インターフェイスなどを通じて、ビジネスのあり方が大きく変化すると予測。これらのテクノロジーは企業や組織の意思決定や仕事の進め方に大きな変革をもたらすと同時に、より公平な労働環境づくりが可能とする。2030年に、よりインクルーシブ(多様性を包摂)で、人材の能力を向上させる、働きがいのある労働環境を実現する3つの要因は下記のとおり。
1:インクルーシブな人材環境(Inclusive Talent)
人と機械の力を合わせると、採用候補者を性別や年齢、階級などではなく、能力に基づいて評価することで、より公平・公正な労働環境づくりが実現するとしている。AIで採用時のバイアスを減らすことが可能になる。デル テクノロジーズが世界40カ国以上、4,600人のビジネス リーダーを対象に実施した調査(デジタル トランスフォーメーション インデックス)では、リーダーの67%が、意思決定において人によるバイアスを排除するために新しいテクノロジーを使うつもりであると回答。
2:人材のエンパワーメント(Empowered Workers)
XRなどのテクノロジーを活用することで、従業員はこれまでとはまったく違う没入的な環境で働くことができるように。離れた場所にいても、チームメンバー全員が同じものを見たり、触ったりしながら、一緒に働くことが可能となる。デジタル トランスフォーメーション インデックスでは、リーダーの86%が生産性向上のために、最先端のテクノロジーを採用する予定であると回答。
3:AIをフル活用(AI Fluency)
AIは人に取って代わるのではなく人の能力を補い増強する。AIを使いこなす人材は、AIを使ってワークフローを管理したりタスクを達成することができ、集めたデータをどのように使うべきかを簡単に理解することができるようになる。デジタル トランスフォーメーション インデックスでは、リーダーの70%が人の限界を超えるためにロボットや機械をパートナーとして活用できる人材を歓迎すると回答。