事業開発ステップごとにみる課題と対策法──大企業の新規事業の成功を妨げる要因を探る

第1回

 多くの日本企業で新規事業創出が課題となっています。多数の企業が事業創出をミッションとした組織を設立し、外部とのオープンイノベーションを目指したアクセラレーションプログラム、CVC、M&A等の取り組みや、社内での事業創出を目指したイントレプレナープログラムを運営していますが、大きな成果を上げているケースは多くないのが現状です。
 本連載では、連続的に事業を生む組織に必要な事業開発プロセス、マネジメントモデルについて国内外の先進事例の具体的な取り組みを交えて紹介します。

[公開日]

[著] 阿部 傑

[タグ] 事業開発 イノベーション 組織設計

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多くの新規事業開発に共通する8つのステップ

 近年、新規事業創出が多くの企業にとって重要な課題となっており、スタートアップとの連携、大企業同士の連携、社員による事業創出など様々な取り組みがなされています。各社の目的に応じて、様々なスキームが実施されており、事業開発の進捗度を横軸に置くと、主要な取り組みは以下のようにマッピングすることができます。

 各施策を実施するために、多くの企業がそれらをミッションとした組織を設立し、社員を配置しています。しかし、実際は様々な課題に直面しており、大きな成功を収めているという事例はそれほど多くないといえます。そこで、事業開発のステップを整理し、その中で出てくる課題と、それに対する対応をご紹介していきます。

 最近は様々な情報源から事業開発に関する情報が提供されており、成功した事業がどのように立ち上げられたのか、そのステップを把握することは難しくありません。事業開発のステップは大きく以下のように整理できます。これは各企業で概要は大きく変わらないと考えています。

 事業開発を進める中で、この各ステップで課題が発生し、プロジェクトが停滞、中断されるケースが多く発生しています。我々も多数のクライアントと共に事業開発に取り組んでいますが、複数企業で共通して見られる課題があると感じています。

 次ページからはステップごとの課題と対策をご紹介していきます。

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