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CVCの基礎と成功戦略

CVCでの「ベンチャー評価」の実務── 成長段階で異なる「経営陣・事業・市場」の検証ポイントとは?

第5回

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 今回は、投資判断の実務に少しだけ踏み込み、VCの最重要業務であるベンチャーの評価について書いてみたいと思います。ベンチャー評価には決まった方法はなく、各キャピタリストが独自の評価方法を選択しています。ここでは筆者が実際に行っている評価の考え方についてご紹介したいと思います。基本にあるのは「成長するベンチャーでなければシナジーを生み出すことはできない」という考えで、それに基づき「この事業は成長するのか?」という視点で検証を進めます。

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ベンチャーを評価する要素は「事業」「経営陣」「市場」

 ベンチャーを評価する要素は様々ですが、筆者の場合「事業」「経営陣」「市場」と大きく3つに分けて考えています。また、その3要素を、ベンチャーの成長段階である「シード」「アーリー」「ミドル」「レイター」のステージに分類し、各ステージで「事業」「経営陣」「市場」の評価の重みを変えて総合的に判断します。

CVC

 シードステージのベンチャーは、「事業」の主要要素であるビジネスモデルが固まっておらず、状況次第で変更(ピボット)される可能性が高い状態です。そのため、その時点の「事業」の評価にはそれほどウェイトを置かず、ビジネスモデルを作る「経営陣」の評価のウェイトが高くなります。

 反対にレイターステージでは、ビジネスモデルが検証・確定され、変更される可能性が少ない上、経営陣が現場に関わらなくても事業が回る体制が出来上がっているので、「経営陣」の評価のウェイトが相対的に低くなり、「事業」の評価のウェイトが高くなります。「市場」については、外部要因であり成長ステージと相関性が低いと考えられるので、各ステージでのウェイトはあまり変わりません。

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“黒字前”のミドルステージのベンチャー、「事業」の評価ポイント

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この記事の著者

戸祭 陽介(トマツリ ヨウスケ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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