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失敗しない新規事業開発の進め方

新規事業開発に挑み続けるための“撤退基準”の定め方──成功に向けた「健全な多産多死」を実現するには

第5回

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次の良質な挑戦を産むための「事業の終わり方」

 一方で、既存事業/本業が別にある企業における新規事業開発の場合、スタートアップとは前提や事情が大きく異なります。既存事業があるため、最初からある程度の資本力やアセットを保有しているという点ではメリットもありますが、それ故に常に既存事業と比較され、求められる規模感も既存事業と同等かそれ以上になることで制約やプレッシャーにさらされ続けるという側面もあります。成功の定義という観点では、赤字であっても時価総額が成長していれば良しとされるケースもあるスタートアップとは違い、売上や利益をシビアに求められることも多く、自ずと狙うべき市場の規模感やポテンシャルは一定以上の水準に制限されることもあります。加えて、規模の大きい組織ほど新規事業開発において重要な意思決定や実行・推進のスピードは遅くなりがちです。

 また、国内だけでも年間2,000〜3,000億円以上とも言われるベンチャー投資が流入し、膨大な数の挑戦をスピーディに繰り返すスタートアップ・エコシステムとは異なり、企業内新規事業においては、自社のみの1社、もしくは協業や提携、出資等を通じたオープンイノベーションに取り組む少数のパートナー企業群のみで「多産多死」の状態を実現しなければなりません。つまり、スタートアップとの違いを理解した上で、企業内新規事業においての「質」や全体戦略との整合性、新規事業開発におけるポートフォリオを意識しながら、限られたリソースを最適に分配していく必要があります。第1回でもご紹介したような、新規事業を如何にして生み出していくかという観点での戦略=インキュベーション戦略が実行されている状態を作ることが重要になってくるのです。

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この記事の著者

北嶋 貴朗(キタジマ タカアキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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