近年のレシピ検索は「時短意識」が強く反映されるキーワードに人気が集中する傾向にあったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止を目的とした外出自粛や、在宅勤務の推進により変化が生じているという。家庭の料理シーンにおいて、緊急事態宣言が発令された2020年4月7日(月)前後の検索キーワードをもとにデータを分析すると、3つの特徴的な変化が生じていることが分かったとしている。
- 一部メニューにおける、男性の検索頻度が前年同期比で145%と上昇傾向。
- アウトドア料理(ホットサンド×バーベキュー)が2020年2月から5月にかけて952%と急増傾向。外出自粛下でも「屋外で楽しむ料理」の検索頻度が増えている。
- おうち居酒屋メニューの検索頻度が前年同期比1,652%と急増。「本格的なお酒のおつまみ料理」への意識が高まる。
作り手・目的・メニューの拡大など「家庭料理のマルチ化(多角化)」がすすむ傾向。男性が積極的に料理へ参加、おつまみやラーメン作りを楽しむ流れ。
男性に特に人気の高い「ラーメン」の検索頻度は、前年同期比で145%と上昇傾向。また、おつまみメニューの「焼き鳥」や「串カツ」も上昇している。さらに「ラーメン」という言葉が組み合わせて検索されるキーワードのなかで「本格」が急上昇しており、これまで外食専門店で食べていたようなメニューを求めていることが伺える。自宅で過ごす時間が長くなったことで、「男性と料理」の距離が縮まっていることがわかりる。クックパッドユーザーへのアンケート調査結果でも、男性がこれまで以上に家族に料理を振る舞っていたことが伺える結果となった。
ベランダで食事をする屋内アウトドア「ベランピング」が人気。自宅での過ごし方に変化の兆し。
外出を自粛する中で、自宅での時間を楽しむ過ごし方としてSNSやメディアなどで注目されている「ベランピング」。クックパッドでは「ホットサンド」の5月の検索頻度が前年同期比で159%と上昇傾向にある。また、ホットサンドと組み合わせて検索されているキーワードとして「バーベキュー」が上昇しており、2020年2月から5月にかけては952%と急激に上昇していることが分かった。外出自粛時にも、バーベキューやホットサンドなどのアウトドアレシピが検索されていることから、自宅での過ごし方や調理行動に変化が生じていることが予想される。クックパッドユーザーへのアンケート調査結果でも「ベランピング」を楽しむ様子が伺える。
おうちでの晩酌の人気が大幅に上昇。本格的な居酒屋メニューをつくる傾向。
外出自粛から「オンライン飲み会」なども注目を集めており、自宅での新たなお酒の楽しみ方も注目されている。クックパッドでは「おうち居酒屋」の検索頻度が前年同期比で1,652%と急激に上昇しており、さらに関連して検索されているレシピを調べると「軟骨の唐揚げ」や「アンチョビポテト」など本格的な「おつまみ」レシピが人気を集めていることが分かった。Stayhome中にも、お店感覚を味わいたい様子が伺える。クックパッドユーザーに行ったアンケート調査結果でも、おうち居酒屋を続けたいというコメントが見られた。