いま世界中で、プログラミング言語を使わずにアプリやサービスを開発できる「ノーコード」と呼ばれるデジタルツールが多種多様な分野で開発され、飛躍的な進化を遂げている。企業での活用も進んでおり、人材の有効活用や工数の削減による組織の生産性向上への効果や、DXを加速させるツールとしても期待されている。
博報堂は、生活者の新しい働き方という観点から、ノーコードの活用による「個人スキルの強化・拡張」の可能性に着目。個人がノーコードツールを使いこなせれば、費用と時間を掛けずに専門性の高いスキルを新たに身に着けることができ、その結果、個人の生産性や市場価値が高まり、働き方の可能性が大きく広がるのではないかと考えているのだという。
ミライの事業室「TOOL PROJECT」は、こうした考え方のもと、実際にノーコードを個人スキル強化・拡張につなげていくための具体的なプログラムの開発に取り組むとしている。幅広い分野のノーコードや自動化ツール提供元とパートナーとして連携・協業しながら、効果の高いトレーニングプログラムや、習得したスキルの活用方法などを検討していくと述べている。
今回、第一弾の実証実験として、ノーコードスタートアップの「STUDIO」と「Exploratory」とのコラボレーションで、両社が提供する同名のノーコードツールを活用した2つのトレーニングプログラムを試験的に開始し、プログラムの効果を検証する。
ツール未経験者を対象に、各ノーコードツールの専門講師が指導を行い、短期間でのスキル習得をはかりる。WEBデザインツール「STUDIO」のトレーニングではWEBサイト制作のスキルを、データ分析ツール「Exploratory」のトレーニングでは売上や在庫の予測モデルの開発スキルを習得。修了後には実案件をベースとした実践を行い、スキルの習得状況を検証するとしている。