グッドパッチは、2020年10月、社会課題に取り組む挑戦者たちにデザインの力を届けるためにSDGs促進を志す企業・団体・NPO法人へデザインの無償支援を行う取り組みを発表。選考の結果、ビジネスとして持続的に発展させることを目指す姿勢や日本のみならず世界に貢献する強い志があることから、フードロス・食品ロス削減に貢献するクラダシへの支援を決定した。
グッドパッチとSDGs
グッドパッチは、以前からデザインの力で社会貢献したいという意思を持つデザイナーが多く在籍する組織。2020年6月、東証マザース市場に上場したタイミングでグッドパッチにできることはないかと考え、今回の無償支援企画に至った、という。
グッドパッチ代表の土屋氏は以下のようにコメントしている。
「今回、無償支援先の応募内容にはすべて目を通し一次選考からすべての面談に出席しました。企業や行政が対処し切れていない多様な社会課題があり、そこに事業として取り組む新興企業・団体が多くあることに今後の社会の可能性を感じています。また、あらゆるビジネス課題をデザインの力で解決してきたグッドパッチは、持続可能な社会の実現に向けた活動をしている方の後押しができると感じるシーンも多くありました。
今回、71の企業/団体のみなさんとお話しさせていただいた中で社会の課題解決と事業者の利益追求が切り離されることが多いなか、社会にインパクトを出しながら事業として成長させていきたいと考える企業があったことが発見でした。その中でもクラダシは特にその志を感じ、今回の共同プロジェクトに至りました。
持続可能な社会の実現を目指すことは、一時の流行や宣伝活動の一環としてではなく社会の一員として無視することができない普遍的なテーマです。グッドパッチでは、2021年2月より高校生に無償のプログラミング教育機会を提供するNPO法人CLACKへ、活用しなくなったPCを寄付するといった活動もはじめています。無償支援という文脈だけでなく、継続的な活動を通じて社会の一員である意識をより一層強めてまいります」
クラダシとのBX(ブランドエクスペリエンス)デザインプロジェクト
- 企業理念と提供価値の構造化/明確化
- 価値を表現する共通言語の開発
- 価値を伝達していくための各種資料やwebサイトの開発 等
クラダシは、事業の成長に伴い組織も急速に拡大中。人が増えても適切な求心力・凝集性を保つために、いま価値の言語化に取り組む必要があるという。クラダシの事業は、フードロス・食品業界の構造やマーケットの常識を変える挑戦的な取り組みでもあり、社会における共感人口を適切に増やすためにも今回BX領域から支援することに決定した、と経緯を述べている。
株式会社クラダシ 代表取締役社長 関藤氏は、以下のようにコメントしている。
「クラダシのソーシャルビジネスが、『ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる』をビジョンに掲げるグッドパッチに選ばれ大変光栄です。特に、我々の志を高くご評価いただき心から感謝いたします。
私自身、その想いにハートが揺さぶられました。クラダシの目標は、2030年までのフードロス半減。その実現に向け、日本初の「1.5次流通」市場形成にチャレンジしています。 社会課題の解決には社会風潮を生む必要があり、そのためにもUI/UXをより分かりやすくインパクトのあるものにする必要があります。クラダシでの体験こそがSDGsの取り組みそのもの。そんな世界を創りたいと考えています。
今回の共同プロジェクトを通じて、グッドパッチのデザインの力によって革新的なスピードでSDGs達成に向けて協業できることが楽しみです」