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異業種をつなげる「ペルソナマーケティングAI」を構築

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 大阪大学、名古屋大学、KDDI総合研究所は、科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業が行った「イノベーション創発に資する人工知能基盤技術の創出と統合化」の公募(以下、JST CREST「人工知能」)において、「異種ドメインユーザの行動予測を可能にするペルソナモデルの転移技術」を提案し、2021年3月18日に加速フェーズ課題に採択された。  この研究開発では、異業種のサービス間でのマーケティングを行うためのAIとして、ID交換ではなく、各サービスで生成したペルソナを交換することにより相互送客を実現する安全で手軽な「ペルソナマーケティングAI」を構築し、事業化を見据えた実証実験を進めていく。

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 この研究開発では、プライバシー保護にも配慮しつつユーザに適応したマーケティングを実現するために、オンラインや実空間の様々なドメイン(サービス業者やデータ所有者)のユーザの行動データから行動パターンを抽出したモデル(ペルソナモデル)を、ドメイン間で相互に利用可能にするためのAI技術を研究開発する。このAI技術は、分散表現(ベクトル)などの個人識別不能な情報でユーザの行動パターンを表現するペルソナモデル化、ドメイン間でペルソナモデルの関連付けを行うペルソナモデルの統合化、ペルソナモデルのうえでクロスドメインのユーザの行動を予測し推薦するクロスドメイン推薦・予測から構成される。

 この研究開発は、JST CREST「人工知能」のスモールフェーズに2018年10月に採択され、2年半の研究を経て、Web広告ドメインで構築したペルソナモデルがEコマースドメインの商材購買予測に大きく貢献することなどを確認した。今回新たに採択された加速フェーズでは、ドメインの範囲を実空間のドメインを含む広範なドメインに拡大し、研究開発を行う。大阪大学、名古屋大学、KDDI総合研究所は共同でペルソナモデルの統合化などのAIおよびビッグデータ解析のコア技術の構築を行うことに加え、大阪大学は高速化・大規模化、名古屋大学は実空間データへの拡張に取り組み、KDDI総合研究所はデータ提供企業との連携強化を実施し、実サービス上の実証実験を経て事業化を目指す。

 研究開発の成果は、オンライン、実空間の様々な産業分野で集客やマーケティング施策の検討に有効に活用できるだけでなく、ユーザに対してもプライバシー保護に配慮し安心安全に快適なサービスを提供できるため、ユーザと事業者の双方に大きな利益をもたらすことが期待できるとしている。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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