“時代の変節点”では人の価値観の変化に伴い、社会も螺旋状に変化する
立石氏らが理論化を構想していた当時に作成された、手描きの構想スケッチが残されているが、そこにはSINIC理論の原点ともなった円錐形の図が描かれている。規範的社会発展における原始社会から自律社会までの1周分10区分、人間が誕生した100万年前から2033年に該当する。その1周期のベースとなるのが人間の価値観の変遷であり、「心中心かモノ中心か」「集団中心か個人中心か」という価値観のウェイトバランスによる社会進化のプロセスである。そして、社会は螺旋状に進化を遂げて発展していく。
SINIC理論の解説図は、これまでS字を倒した形で表現されてきたが、この形の意味は、螺旋形の平面展開図というわけだ。中間氏は「この「螺旋」には深い意味があると思います。DNAの二重螺旋構造やアンモナイトの化石にも似ており、生命の基本構造と社会発展は、基本的につながっているように感じられる」と評した。