従来から実施している「新事業開発人財育成プログラム」においては、作成に時間がかかる財務諸表を精度高く作成し、他のビジネスモデルとの比較により、より幅広い視点での実現可能性の検証が求められていた。これを受け、2020年に立ち上げたテクノロジー研究会では、AIを活用した「事業計画書作成支援システム」を開発し、提案された新事業を効率的に検証し、より実現可能性を高めることを可能にしたという。
「事業計画書作成支援システム」の特長
事業計画書を自動作成
リーンキャンバスを参考にした所定のビジネスモデルフォーマットに、事業計画に必要な数値やテキスト情報を入力するだけで、事業計画書(財務諸表)を自動で作成できる。
導出された財務諸表に対する即時フィードバック
入力情報を基に自動で導出された財務諸表の各数値に対し、あらかじめ選択したビジネスモデルを踏まえた、財務専門家の知見を組み込んだフィードバックを自動で表示。これにより、導出された財務諸表の妥当性を精度高く、即時に確認できる。
選択したビジネスモデルからの類似企業との比較
あらかじめ利用者が選択したビジネスモデルに対し、専門家が選定した企業の財務情報を複数掲示。作成した財務諸表と、選択したビジネスモデルを導入する企業の財務情報を比較し、差分を表示することで、より精度の高い事業計画の作成を支援する。
財務状況が類似のビジネスモデルを自動提示
作成した財務諸表に対し、1,000件以上の企業財務データを活用して、ビジネスモデルを解析。財務諸表の特徴が似ているビジネスモデルが表示され、利用者が気づいていない視点による検討が可能。
同社は今後、研修を通じてシステムの効果を検証し、社内の事業開発部門への導入や、外販についても検討していくという。