2021年度の調査結果では、インパクト投資の認知度は全体の6.6%。前年度の調査の6.1%から微増したもののほぼ横ばいの結果。投資経験のある20代、30代の層におけるインパクト投資の認知度が高く、特にその中でも20代男性においては、約3割の認知度があったという。投資意欲を測る関心度においては、全体の17.2%。前年度の調査の19.1%から約2%減少した。投資金額については、「50万円以上を投じてもよい」が約3割。潜在顧客層に関心のあるインパクト投資における社会・環境課題のテーマを聞いたところ、再生可能エネルギー、環境、医療、介護が上位を占めたという。
本調査結果のサマリー
【投資資経験者】
- 投資経験者は47.6%と、過去3年間において半数を下回るものの微増している。(2021年47.6%←2020年45.2%←19年 44.8%)
【インパクト投資の認知度】
- インパクト投資の意味を多少なりとも知る認知度は6.6%。統計上の誤差を考えるとほぼ横ばい。(2021年 6.6%←2020年 6.1%←2019年6.8%)
- 世代別では、投資経験のある20代、30代の認知度が約3割と高い。
【潜在顧客層】
- インパクト投資を実際に行ってみることに約2割 (17.2%) の消費者が関心を持つ。
- これは認知度(6.6%)より高いため、社会・環境課題解決の機会があれば活用してみたい層が一定規模いることが判明。
- 認知度と同様、投資経験の有無がインパクト投資実施への関心度を大きく左右する。
- また認知度同様、20代、30代でインパクト投資実施への関心度が高い。
【潜在顧客層が関心を持つ投資分野】
- 「投資によって社会・環境課題解決を支援したい」と考える分野は、再生可能エネルギー、環境、医療、介護。
- 機関投資家がインパクト投資を行うことへの肯定度
- 7割以上の潜在顧客層が、自身の資産を運用する機関投資家によるインパクト投資に対して肯定的。
【マーケティングインサイト】
- 投資経験あり、20代と30代、世帯年収600万円以上を有力潜在顧客層とするのが効率的。
- ネットを全世代に有効な情報チャネルとしながら、20代30代にはSNS、50代以降にはテレビ、新聞、金融機関窓口を潜在顧客との接点にすることが有効か。