19回目となる今年の1位は、人材派遣管理システム「jobs」の販売などのSaaS事業やSI事業を行う「BEL AIR」で、過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率2,526%を記録。2位はパーソナライズを基軸としたD2Cブランドの企画・販売を行う「Sparty」が成長率2,328%を、3位には歯科矯正用透明マウスピースおよび未病関連サービスの展開を行う「SheepMedical」が成長率1,661%をそれぞれ記録し、ランクインした。
2021年度のランキング傾向
受賞企業50社の3決算期売上高成長率の平均値は348%、成長率150%以上の企業が19社と受賞企業全体の38%を占める結果となった(図表1)という。事業領域別の構成比を見ると、最も多かったのがソフトウエアの27社で全体の54%、2位がメディア(9社)で18%、3位が通信(8社)で16%であった(図表2)。受賞企業の中には、クリーンテック、ハードウエア、およびライフサイエンス領域の企業も含まれている。いずれの領域においても、AI、SaaS、プラットフォーム運営など、コロナの影響を受けにくいWeb領域の事業を展開する企業の受賞が目立った結果に。
受賞企業の売上高規模の内訳では、売上規模50億円未満の受賞企業が前年(72%)から6ポイント下落66%となる一方で、50億円以上の受賞企業の割合が前年(28%)から6ポイント上昇し34%となっており、前年に比べて受賞企業の平均規模は大きくなっている(図表3)。
日本テクノロジー Fast 50とは
「日本テクノロジー Fast 50」は、日本国内のテクノロジー・メディア・通信(TMT)業界の、過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率の上昇が著しい日本企業(上場・未上場問わず)の応募からなるランキングプログラム。指標を収益(売上高)成長率としていることにより、企業規模によらない成長性を表わすランキングとなっている。ソフトウエア、音楽・エンターテインメント、通信インフラなど、情報・メディア・通信が幅広い分野で融合する中、デロイトは、これらをTMT業界と捉え、業界の活性を目指し、全世界でテクノロジー Fast 50 / Fast 500プログラムを展開している。 Fast 50は国レベルの、 Fast 500は地域レベルの収益成長率を基準としたランキングです。 Fast 500は、アジア太平洋地域、北米地域、EMEA地域で実施している。