アップルが提供するiOS端末導入支援サービス「Device Enrollment Program(DEP)」を活用したタブレット配備は、国内でまだ事例が少なく、鎌倉学園の今回の取り組みはICT教育の現場として、先進性の高いものだとしている。
「Device Enrollment Program(DEP)」を利用することにより、管理対象端末への設定が無線ネットワーク経由で行えるため、設定用のMacや「Apple Configurator」が不要となり、端末を手元に集める作業もなく、キッティング作業の効率が大幅に改善されるという。
鎌倉学園中学校・高等学校では、2014年度2学期にiPad mini 2を50台導入し、主に授業で利活用している。その際、キッティングは有償で代理店に依頼し、導入後は担当の教員が「Apple Configurator」で設定を行ってきた。
3学期末には、全教職員用に80台のiPad Airを新たに追加購入し、管理端末の数が増えてくるに従い、従来の方法では費用だけでなく、担当教員の負担も大きくなったため、「DEP」とMDM(Mobile Device Management)を使うことで導入時の端末登録作業だけでなく、管理運用の負担が軽減されることを知ったという。
そこで、MDMを検討した結果、細かいグループ分け、複数の管理者による運用、プロファイル削除不可など教育機関向けの機能が充実していたインヴェンティットの「MobiConnect for Education」がDEPに対応するため導入が決定されたという。
「MobiConnect」は、インヴェンティットがクラウドサービス基盤で提供するSaaS/ASP型サービスで、スマートフォンに対し遠隔地からのロック(利用禁止)、ワイプ(工場出荷時設定への初期化)、データ削除等を行うことができる。
それにより、スマートフォン紛失時における第三者の不正利用やデータ漏洩のリスクを軽減することができるという。
また、スマートフォンの端末設定やソフトウェアの配布を遠隔操作で行うことも可能なため、利用者の手を煩わせることなく効率的に端末設定および設定内容の変更を行うことができるという。