ガートナージャパン(Gartner)は、データドリブンな組織に共通してみられる7つの特性を発表した。
同社は、データドリブンな組織になるには、データの整備や分析スキルの向上だけではなく、その組織の中で戦略策定、計画立案、ビジネスの意思決定などを行う「人」が、意識や行動を変える必要があると述べている。
ガートナー アプリケーション・イノベーション&ビジネス・ソリューションサミット2022の中で発表されたデータドリブンな組織にみられる7つの特性は以下のとおり。
- 意図的である:データを管理・指標化・収益化する目的(意図)が明確である
- 有責:データを活用した変化の実行責任の所在が明らかである
- 分析的である:好奇心旺盛で常に新たな洞察を探求し、根拠に基づいて判断する
- 革新的である:新しい価値を常に追求し、失敗を許容する文化を持つ
- 協調的である:データや洞察の共有に積極的で、他者と協調して問題を解決する
- 共感的である:多様性を尊重し、偏見を最小化する。データに基づく意思決定の表明が不利益にならないよう心理的安全性が確保されている
- データリテラシーがある:環境や状況に応じて、データを読み、書き、伝えられる能力がある
データに基づく意思決定を組織に定着させるには、日々のビジネスにおける実践が重要であり、データを積極的に使えるよう、継続的に支援する必要があるという。データ活用の支援は、大きく分けて2種類。
1つ目は、実務、あるいは標準的なツールの利用に関する直接的なサポート。ツールの利用方法に関するトレーニングの実施やヘルプデスクの設置に加え、ビジネス現場で必要とされるデータの提供、あるいは活用事例の共有なども、直接サポートといえる。
2つ目は、利用者が参加するコミュニティによるサポート。1つ目は、IT部門などがユーザーを支援するという一方向のものだが、2つ目は、ユーザーによる自発的な情報発信や事例共有、あるいは悩み相談など、問題意識を持った参加者による、決められた形のない支援の場として機能することが期待されるという。