出光興産と同社の子会社であるソーラーフロンティアは、太陽光発電量予測サービス「フロンティア フォーキャスト」を7月1日から提供開始する。
同サービスは、太陽光発電所における発電量を予測し、自動でサービス利用者に報告。サービス開発において、出光グループが保有する発電所のビックデータと、太陽電池モジュール特性に関する知見を活かすことで予測精度の向上を実現したという。
発電データにおいては、気象条件の異なる地域の検証用サイトを使用し、複数の太陽電池モジュール種類の特性を学習。そのため、過去予測実績など学習データがない稼働初期の太陽光発電所においても高精度の予測が可能だという。また、出光興産独自のアルゴリズムを用いており、太陽電池モジュールの諸特性に加えて、周囲環境および建物の影の影響を反映した工学モデルだとしている。
なお両社は、出光興産が商用化に向け実証しているエネルギーマネジメントシステム向けに発電量予測サービスを提供する一方で、6月1日から実施している出光興産福岡油槽所(福岡県福岡市)と、九州域内の太陽光発電所を連携した自己託送実証でも同サービスを活用しているという。
両社は今後、発電量予測サービスにとどまらず、エネルギーマネジメントシステムのインフラとして求められる機能への研究・発展を進めるとともに、再エネ電源の最適運用を推進。太陽光発電の主力電源化と脱炭素社会の実現に貢献するとしている。