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みずほFGの秋田CPOと大阪大学堂目教授が語る、インタープレナーが活躍する新しい社会のつくり方

「Industry-Up Days Autumn 2022」レポート

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 組織や所属の壁を越えて活躍し、他組織の人材とプロジェクト・事業を共創する人材を「インタープレナー」と呼ぶ。インタープレナーについての理解を深めるため、2022年9月にオンラインイベント「Industry-Up Days Autumn 2022」が全4回で開催された。  今回は、初日である9月7日のセミナーをレポートする。「インタープレナーが活躍する新しい社会のつくり方」をテーマに、インタープレナーが活躍する社会はどのようなものか、その社会を構築するために必要なものとは何か話し合われた。登壇者は株式会社みずほフィナンシャルグループ グループCPOの秋田夏実氏、大阪大学大学院 経済学研究科 教授の堂目卓生氏、モデレーターをSUNDRED株式会社 代表取締役の留目真伸氏が務めた。

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分野を超えて活躍する2人のインタープレナー

 まず、堂目氏と秋田氏2人の活動内容から、インタープレナーの具体像を示していく。

 経済学史や経済思想を専門とし経済学教授の肩書きを有する堂目氏は、同時にシンクタンクの長としても活動している。堂目氏がトップを務める社会ソリューションイニシアティブ(SSI)は「命をまもる はぐくむ つなぐ」をテーマに持続可能な社会の実現を目指して様々な社会課題に取り組むシンクタンクだ。公式サイトを見ると、独立電源通信網を整備して自然災害や動物による被害を抑えるシステムの構築や、SDGsへの取り組みを正しく評価する指標の改善など、“サステナビリティ”に関連したプロジェクトが見られる。

 他分野の専門家を巻き込んだ共同プロジェクトが多く、活動の幅は経済学分野に限られていない。“教授”と聞くと研究室にこもって本を読むイメージが強いが、アダム・スミスやマルクス、ケインズといった過去の経済学の偉人達は外に出て泥臭い活動に取り組んでおり、彼らにならって地に足のついた研究をしたいと堂目氏は語る。SSIでの活動で得られた実践的な経験が、同氏の研究成果に活かされているというのだ。

 秋田氏は現在、みずほフィナンシャルグループのグループCPO(Chief People Officer)として、主にグループ全体の組織開発や人材開発に携わる。CPOは、多様な社員一人ひとりが自分らしく輝き、会社とともに成長することを目的として、①自律性の伸長と専門性の強化、②インクルーシブな組織づくり、③働きやすい環境の構築を推進する役割を担っている。

 現在CPOを務める秋田氏だが、人事としてキャリアを歩んできたわけではない。〈みずほ〉に入社する前は、米ソフトウェア大手の日本法人であるアドビで、副社長として日本市場向けのマーケティング・広報を統括していた。マーケティングから人事に“越境”する姿勢は、まさにインタープレナーの特徴といえる。マーケティングと人事、一見すると異なる分野に思えるが、人事は社内の人間を対象とした仕事、マーケティングは社外の人間を対象とした仕事と、“人”にフォーカスするという点では共通していると秋田氏は語る。人事もマーケティングもグローバル化を意識しないといけない時代で、前職での経験が〈みずほ〉での仕事に活かされているという。なお、秋田氏はNewsPicsプロピッカーや、やまなし大使などでも“越境”して活躍している。

 属した組織に留まらず組織の垣根を越えて活躍する、自分が経験してきた専門分野に居続けるのではなく新たな分野でも活躍する。こういった姿勢がインタープレナーに求められていると留目氏はまとめる。

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山口 伸(ヤマグチ シン)

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