TISは、人々が集まってコミュニケーションできるバーチャル空間を開発するためのXRフレームワーク「Extreal(エクストリアル)」を開発し、XRの社会実装を促進する目的で、TISのアプリケーション開発ノウハウを無償で提供するWebサイト「Fintan」上にオープンソースソフトウェアとして公開することを発表した。
Extrealは、UnityベースのXRフレームワークで、サードパーティのライブラリやSaaSを活用し、人々が集まってコミュニケーションできるバーチャル空間の開発に必要なボイスチャット、テキストチャット、マルチプレイといった機能を提供。フレームワークに加え、サンプルアプリケーションや学習教材、ガイドを合わせて提供しており、Unity経験者であればバーチャル空間のベース部分を1~2週間で構築可能なため、アプリケーション開発の準備期間を短縮できるとしている。
今回、Extrealの開発では、バーチャル空間内で観光名所や商業施設などのスポットをアバターで自由に回遊できるTISの「BURALIT」のサービス開発で培ったノウハウを活用。今後もBURALITで得た有用な実績をExtrealに取り込む予定だという。
Extrealの特徴は以下のとおり
コミュニケーションできるバーチャル空間
人々が集まってコミュニケーションできる、バーチャル空間を作るための土台を提供。ボイスチャット、テキストチャット、マルチプレイといったコミュニケーションのベースとなる機能をExtrealが提供し、開発者はそれらの機能を使ったアイデアの作成に集中できるという。
バーチャル空間の開発が容易
バーチャル空間を作るにはカメラ制御、入力制御、ボイスチャット、マルチプレイなど複数の機能が必要になる。このような機能を再利用できる仕組みをExtrealで提供するため、開発者はそれらの機能を自由に組み合わせて活用することで、機能の再利用性が高まり、複雑になりがちなバーチャル空間の作成をスピーディかつ容易にするとしている。
「Extreal」の概要
- プラットフォーム:Unity
- プログラミング言語:C#
- ライセンス:Apache License 2.0
- コンテンツ:フレームワーク、サンプルアプリケーション、学習教材、ガイド
今後は、本番運用に対応できるよう下記の機能強化を予定しているという。
- コンテンツ切り替えやマルチプレイの再接続処理など非機能面の機能強化(2023年3月公開予定)
- アプリケーションの利用状況可視化など運用面の機能強化(2023年6月公開予定)