ガートナージャパン(以下、Gartner) は、「日本における未来の働き方と人材のハイプ・サイクル:2025年」を発表した。
同ハイプ・サイクルでは、働き方を広く捉え、1)ワークプレース・インフラストラクチャの近代化、2)人や組織の在り方、人材育成、3)新たな働き方を支えるもの、4)新興技術、デジタル・トランスフォーメーション(DX)関連、の4つの観点から特に注目すべき33のテクノロジやトレンドを取り上げている(図1)。

図1.日本における未来の働き方と人材のハイプ・サイクル:2025年/出典:Gartner(2025年8月)
Gartner は、2025年版の未来の働き方と人材のハイプ・サイクルで注目すべき点は次の2つだという。
- テクノロジやトレンドの多くにAI関連のテクノロジが組み込まれるようになっている。例えば、ワークプレースの近代化では、AI PCやAIによる音声認識議事録作成ツール、新たな働き方では、日常型AIやAIエージェント、ノーコード・エージェント・ビルダーなど、AIが組み込まれたものが多く、AIと共生する時代の働き方がより明確になりつつある。
- 人材や組織に関するトレンドの進化:社内人材をスキルベースで管理する社内人材マーケットプレースや仕事と成果を結び付けるアジャイル・ラーニング、AI学習におけるAIリテラシーなど、人材と育成に関する、さまざまなトレンドの重要性が増している。
Gartnerでは、いつでもどこでも柔軟に働き、テクノロジや適切なアプローチで仕事の質や生産性、俊敏性を高めるデジタルな仕事空間をデジタル・ワークプレースと呼んでいる。単なるデジタル化とは異なり、人や組織の在り方も含めた企業の成長や革新戦略の一環として実現される。
多くの企業では、日常的なハイブリッド・ワークを受け入れつつ、さらに進んだ未来の働き方を再考する機会が到来。ここでは、人を中心とした働き方や働く環境をビジネス部門や人事部門などと議論し、自社を魅力的な企業とすることが不可欠だという。そのためにも、デジタル・ワークプレースを変革するテクノロジとその活用スキルの重要性が増しているとのことだ。
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