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日本総研ら、個別在庫管理とダイナミックプライシングによる販売実証を開始 食品ロス削減への効果など検証

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 日本総合研究所(以下、日本総研)、今村商事、サトー、西日本イシダ、まいづる百貨店は、商品を賞味・消費期限別に在庫管理しながら、ダイナミックプライシングによる売り切りを図り、それらによるサプライチェーンの効率化および食品ロス削減への効果を検証する実証実験を行う。

 同実証実験は、経済産業省委託事業「令和4年度 流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(IoT技術を活用したサプライチェーンの効率化及び食品ロス削減の事例創出)」に採択され、佐賀県内で実施する。

 商品には、入荷時に二次元バーコード(GS1 DataMatrix)が印字されたラベルを貼り付け、ラベルの発行データを、ダイナミックプライシングの専用ツール「サトー・ダイナミック・プライシング・ソリューション(以下、SDPS)」に取り込むことで、賞味・消費期限別の在庫状況を可視化して管理。SDPSは、あらかじめ設定された価格改定のルールに基づき、1日複数回、在庫状況を踏まえて自動で価格設定を行う。その際、同じ商品でも賞味・消費期限の差に合わせて、価格にも差を付けるという。

 設定された価格は、電子棚札とPOSシステムに自動で連携。消費者は、電子棚札に表示された賞味・消費期限別の金額を確認した上で、賞味・消費期限を表すラベルが貼られた商品を選択し、その後、通常通りPOSレジで商品を購入する。

全体像<br/>[画像クリックで拡大表示]
全体像
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 実証実験の概要は以下のとおり。

検証テーマ
  • 小売店舗業務の効率化:賞味・消費期限の迫った商品については、在庫状況も踏まえながら、1日複数回、電子棚札上の価格表示を自動的に更新。この方法で、棚札(値札)の差し換えや値引きラベルの貼り付け作業といったこれまで必要だった店舗業務の負担が、どの程度軽減されるかを検証する
  • 小売店舗における効果的・効率的な売り切り促進:同一商品について、賞味・消費期限別に在庫を可視化した上で、それぞれ価格に差を付けたダイナミックプライシングを行う。販売期限に近づいていく商品に対し、人手を介さずに細かな値引きを実施することによって、効果的な売り切りが可能になるかを確認する
  • 食品メーカーにおける製造見込み数の精度向上:特に賞味・消費期限が短い日配品の場合、食品メーカーでは、納品期限を守るために見込製造を行うことが慣習化している。期限別の売れ行き情報を食品メーカーに連携することで、見込製造の精度の向上を図り、食品ロスの削減がどの程度可能になるかを検証する
実施場所
  • まいづるキャロット浜玉店(佐賀県唐津市)
実施期間
  • 2023年1月24日~2月26日 計34日間
対象商品
  • パン25SKU
各社役割
  • 今村商事:実証実験のシステム設計支援と運用設計支援
  • サトー:ダイナミックプライシングシステムの提供、電子棚札の提供、実証実験の運用
  • 西日本イシダ:POSシステムの改修
  • まいづる百貨店:実証実験における実施場所の提供、実証実験の運用
  • 日本総研:実証実験の全体設計・推進・効果検証

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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