トライアルホールディングスは、 2025年7月1日に西友の全株式取得が完了したことを発表した。また、西友の新社長には、トライアルカンパニーで取締役会長を務めた楢木野仁司氏が就任した。

西友との経営統合が完了し、今後の戦略として次の4つの軸を中心に進めていくという。

①既存店改革
- 商品力強化として消費者テストで支持率80%以上を得た「良いのに、安い」 商品だけを提供する、西友のプライベートブランド「みなさまのお墨付き」を、2025年秋口から全国のトライアル店舗でも展開予定。
②出店戦略
- 福岡を中心に展開する都市型・近隣型の小型スマートストア であるTRIAL GOを、西友の店舗や製造拠点を活用し、関東でも本格展開を開始。既存店舗の周辺へサテライト店舗として出店することでエリアシェアを高め、強固なドミナントを形成する。流通・テクノロジーのそれぞれの強みを掛け合わせて、高クオリティ・低コストの運営を実現。

③収益性の向上
- 関東の都市部において、周辺店舗ネットワークを生かした"出来立て総菜"の提供、テクノロジーによる省人化、サイネージを用いたリテールメディアの活用を実現するTRIAL GOを展開。
- トライアルと西友のPC(プロセスセンター)/CK(セントラルキッチン)拠点を統合することでグループ全体の生産能力と収益性の向上を図るとともに、両社の強みであるPB・総菜商品を全国各地で展開可能な体制の構築を目指す。

④リテールメディア
- トライアルが福岡エリアを中心に実施していた買い物中の顧客に対して店舗内のIoTでデバイスを活用したマーケティング手法であるリテールメディアを本格展開。九州エリアでのリテールメディアマーケティングの実績やトライアルの顧客基盤をベースに、西友が保有する関東圏の店舗を含め中部エリアの87店舗、関東エリアの195店舗へ徐々に拡大を目指す見通し。

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