リコーと日本ガイシは、2社による電力事業に関する合弁会社「NR-Power Lab」の事業を開始したと発表した。

　NR-Power Labでは、日本ガイシが保有するNAS電池などの蓄電池制御技術と、リコーが保有するデジタル技術を活用した再生可能エネルギー流通記録プラットフォームを組み合わせることで、カーボンニュートラル達成に不可欠な再エネの普及拡大のためのサービスを提供。以下の早期事業化を目指すという。

仮想発電所（VPP）サービス

　VPPとは、再生可能エネルギーの発電量や蓄電池への充放電、施設や家庭などの電力消費など、様々なエネルギーリソースをデジタル技術で統合制御することで、あたかも1つの発電所のように機能させること。電力の需給バランスを包括的に調整し、季節や天候により発電量が左右される再エネの安定的かつ効率的な利用に寄与するサービスを提供する。

　また、電力の需給ギャップをなくすための電源（調整力）を取引する需給調整市場への調整力供出も検討するという。

電力デジタルサービス

　ブロックチェーン技術などのデジタル技術やIoT技術によって得られる電力に係るデータを活用して、付加価値を高めた新しい電力サービスを提供。省エネ設備やエネルギーマネジメント、太陽光発電設備の運営保守などのソリューションの提供を通じて、地域や企業の脱炭素化や再エネ導入の促進に取り組むとしている。